プロローグ
「おいで、アンジュ!」
うら若い女騎士が少年の名を呼びながら手を伸ばす。
「うん! シルヴィアおねえちゃん!」
まだ幼さの残る少年が笑顔で女騎士、シルヴィアの手を握る。
満面の笑顔だったが、しかしその目だけは何よりも昏かった。
その昏さは、かつて少年が悲惨な目に遭った証。
そして、まだ傷が癒えていない証。
だからこそ、女騎士はその目を見るたびに決意を新たにする。
これからは私が必ず守る。
必ず幸せにする、と。
「よしよし、アンジュはやっぱり可愛いなぁ!」
「うぅ……おねえちゃん……」
これから2人で旅に出る。
辛いことも悲しいこともたくさんあるだろう。
だけど2人一緒なら必ず乗り越えられる。
「ほら、疲れただろう? 抱っこしてあげるぞ!」
「い、いいよぉ……」
時に悩み、時に過剰に触れ合い……全ての根底にあるのは少年への絶対的な愛情。
これは、そんな女騎士が少年を愛でながら復讐の旅をする物語である。
久しぶりの投稿です!
今回は女騎士さんが主人公です。
シリアスというか、重い話が多めとなっています。
そしておね○ョタです!
よろしくお願いします(/・ω・)/
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