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 ログインするとカイから連絡が来ていた。一度会わないか、とのことだ。


「おお、早ぇな」

「人を待たせるのが苦手なだけだ。そっちも時間よる早いじゃないか」


 カイ、ハル、ムサシの順でぞろぞろと喫茶店に入ってくる。


「タクさんはまだソロなんですか?」

「ああ、パーティでいるのも楽しかったがやはりソロの方がやりやすい」

「まあ、しょうがないです」

「俺たちもアタッカー三人パーティでなんとかなってるし、ソロでもどうとでもなるのかもな」

「そういえば第二陣がいつ入るとかの話は聞かないな」

「早くともゴブリンイベントの後だって言われてますね」

「それだよ! そのゴブリンイベントでよ、俺らと組まねぇか?」

「それ、手の内を晒すことにならないか? PVPイベントのときは初見を楽しみたいのだが」


 このゲーム中の優先順位としてPVPはかなり高い位置にある。その楽しみを減らしてまでその他のイベントを楽しもうとは思わない。


「タクさんはPVPなんですね」

「まあ、PVPは楽しそうだなと思っている」

「なら楽しみはそんときまで取っておくか!」

「もし対戦するときがあれば全力でやりましょう」


 つくづく良い奴らだと思う。よく俺なんかに付き合ってくれるな。


「ああ、約束しよう」

「おし、用件はそれだけだ。じゃあな!」


 やはり急に来てすぐに去っていった。まるで台風だな。

 デスペナルティもとっくになくなっているし、二つ目の街のギルドへ向かおう。

 ギルドに付くといつも騒がしい冒険者達は静かに、逆にいつも静かな受付側は騒々しくなっていた。受付に列が出来ていたので並ぶ。


「にいちゃんもこの街を守るために戦うのか。俺ぁこの街が大好きでよ。婆ちゃんたちのために戦うんだ」


 NPCも自発的話し掛けてくるくらいそわそわしてい……プレイヤー!? これがロールプレイ勢というやつか。街の住人にしか見えなかった。

 

「まあそんなところだ」


 そのプレイヤーと世間話をしているとすぐに俺の番となった。


「概要は理解していますね?」

「ああ」

「それではキングとクイーン。どちらの相手をしてくださいますか?」


 どちらも違いはないと予想されているらしいし、適当でいいだろう。


「人が足りてない方とかはあるか?」

「それならクイーン側に回ってくれると助かります」

「じゃあクイーンで頼む」


 人口密度の高い受付周辺から離れ依頼板を見る。依頼は溜まっているものだと思っていたが……。


「案外少ないな」

「みんな頑張ってるってこった。依頼、取らせてくれ」

「ああ、邪魔になっていたか」


 少しずれて男が紙を取れるようにする。


「俺の仲良かった住人が死んじまったんだ。敵討ちなんて立派なもんじゃないが、報いてやんなきゃな」

「ああ、応援する」

「お前もやんだよ」


 男は笑いながら受付に向かっていった。

 そういえば掲示板から、NPCを住人と呼ぶのが広まっているそうだな。俺も住人と呼ぶようにするか。

 それにしても住人と交流ね……いろいろな人がいるんだな。


「店主、修理を頼む」

「おう、あんちゃんか。いざってときに役立たずじゃ困るからな」

「ああ」


 杖を提出し、戻ってくるのを待つ。なんだかいい品が増えた機がする。


「終わったぜ。お前ら来訪者のおかげで資源は潤ってるからな。良い武器も作り放題だ。あれ以上のものはなかなか作れないと思うがな」

「そんなものか」

「武器は素材だけじゃねぇ。あれ作ったときは会心の手応えだったぜ?」

「いい仕事だ」

「褒めても修理代は安くなんねぇぞ」


 きっちり修理代を払って武器屋を後にする。毒餌はまだ全然余裕があるし、準備はこんなところだろうか。一回SPを空にするくらい狩りをしてからログアウトしよう。

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