見舞いと花瓶
謎の花瓶…!誰からの花なのか…?
目が覚めたら自分の部屋のベッドにいた。
なんでっ!
私の部屋にアルバート様がいるの?!
* * *
「殿下..?」
「あ。リリー?目が覚めたの?」
「はい。アリシアさんは..?」
「あぁ、大丈夫だ。それより、リリーは熱があるよ?寝ていた方が..。」
「いいえ。大丈夫ですっ!」
おいっ!そんなこととは何だっ!
アリちゃんのことをそんな風に言うなんて..!
「あら、殿下は随分とアリシアさんに冷たいのですねぇ?」
意味 : アリシアに冷たくするな
「アリシアに冷たくした覚えはないなぁ?」
ムムッ!
「先程、アリシアさんのことを『それ』と仰ったではありませんか。」
「そんな事言った覚えはにあなぁ。」
「殿下はおとぼけになるのですねぇ?」
意味 : とぼけやがって
「あ、あの花瓶は何かな?」
話を逸らしやがった…!
でもこれ以上は不敬に当たる。それを思って言ったのだ。
この腹黒めっ!
「知りませんね。殿下から頂いたものでしょうか。」
「いや、この花はあげていない。」
「でしたら、私が寝ている間に誰か来たのかしら…。」
「心配しなくて良いよ。後でメアリーにきいてみるな聞いてみるね。」
「はい…?」
コンコンコン扉が鳴る。
誰だろう!
「御坊ちゃま。お時間です。」
執事かッッ!!!
「いい加減御坊ちゃまって言うのやめてくれないかな?ジェイムズ。」
「御坊ちゃまは御坊ちゃまですからねぇ。御坊ちゃまも昔は爺やと仰っていたのに…!コホン、で、時間です。」
「リリー、済まない。また来るね。」
「は−−−」
はい、そう答えようとした時、頬に何か柔らかい物が当たった。
「殿下っ!」
そう言った時には、歩きながら手を振っている後ろ姿だった。
許さない…!
パトリック・アルバート…!
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