花会
花会でのトラブル。リリアナはどう解決するのか?!
皆様ご機嫌よう。
パトリック・ティア・リリアナよ。私は今『花会』に参加してるわ。
今日殿下が急用でお休みですの。
普通なら、アリシアの周りに人が群がって、私の周りは誰もいない。
だから、そこで私の怒りがぶちまける、ということなんだけど..。
なんで私の周りにこんなに人がいるの?!
* * *
「リリアナ様は、光属性なんですよねぇ?すごいですね!!」
「なのにあの庶民ったら、闇属性。気味がわるいわぁ?」
これ、アリシアに聞こえるようにわざと言ってるわよね...。
「これだから庶民は嫌なのよ。」
もう我慢できない。私の大好きなアリシアを..!!
「あら、でも闇属性は珍しく、すごいではありませんか?そんなに酷くアリシアさんを言う権利はないと思いますわ。」
はっ、とアリシアが気付く。
「あぁ、なんてひじ深い..!さすが未来の王妃様ね..!」これ、なんと言おうとコイツら伝わんねーわ..
「アリシアさん、今日も行きたいところがあるのですが、行きませんか?」
うつむいていたアリシアが顔を上げる。
「でも..。」
「どうせお暇なのでしょう?なら、行きましょう。」
「はい!」
「では皆様ご機嫌よう。」
* * *
今は花会の茶室をでで、校門にいる。
「それで、どこに行くんですか?」
どこに行くか考えてなかったわ!!どうしよう!
「とりあえず、この馬車に乗って?」と、私の家の馬車にアリシアを乗せる。
あ、あるじゃない。手っ取り早いところが。
つまり、私の家よ!!
「今から私の家に行きませんか?大きいですし。」
「庭はありますか?」
何故庭の事を聞くのだアリシア…
「えぇ、もちろん。大きな噴水もあるわ。海の妖精がたくさんいるのよ。」
「妖精?妖精がいるんですか?」
「そうよ。」
すると、キラキラと瞳が輝きだした。
うっ!
またこの目....これがアリシアの得意技ね..!
「あの…さっきはありがとうございました。」
「あぁ、あれはきにいないで。私が好きでやっただけだから。ね?」
「はい…。」
「家までよろしくね!」と、馬車の前の方に声をかける。
「了解致しました。お嬢様。」
* * *
「お嬢様。着きました。」
「ありがとう。」
馬車から私とアリシアは降りた。
「アリシアさん、家に着きました、って」
「わぁー!す、すごーい…!!!!」
アリシアは我が家の豪邸にすっかり魅了されている。
流石公爵令嬢の家だな〜!
「では行きましょ-」って、いないっ!
アリシアッどこいったッ!
どうしよう。家は広いから見つからないわ。
何せ、こんなに広いお屋敷だ。行ったらいけないところも存在する。
「アリシアさぁーんっ!アリシアさぁーんっ!!」
噴水..そうだ!噴水だ!!
走って噴水のところまで来たけど…!
だめだ。噴水にもいない。
「海の妖精さん。私の声が聞こえますか?」
アリシアは海の妖精に好かれていた。なら私もっ!
「「「うんっ!聞こえるよ~!」」」
「ここら辺に、金髪の紫の瞳の女の子が来ませんでしたか?」
「うん。来たよ。誰だかわからなかったから、隠れちゃった。」
「どこにいったか分かりますか?」
「あっちの、『ジャングル』に行ったよ~!!」
「有り難うございます!妖精さん!」
「うん!また遊ぼうねっ!」
「えぇ。」
どこに行ったのかと思ったら、ジャングルに...!
そうだっ!あれがあるじゃない!
アリシアも使っていた光魔法・捜索魔法がっ!!
スゥゥー息を吸う。
「光魔法!捜索!」パアァァと、光る身体。
目を見開くとアリシアの居場所が....!ジャングルの奥っ!
よし、じゃあ次は…!
「光魔法!光翼!」バサッバサッと、光っている翼が羽ばたく。
ジャングルの上を飛んでいるとらついにアリシアを見つけた。
アリシアちゃん、待っててね!
「ア、アリシアさん!」
「リリアナ様っ!助けて、くださ、い!」
「アリシアさんが無事ならよかったです!」
「どうして私の居場所が分かったんですか?」
「海の妖精に教えてもらったのよ。あと、捜索魔法を使ったの。」「本当に、有り難うございましたっ!」
「では、噴水、もう一度行きましょうか?」
私はクスりと笑う。「はいっ!」と、恥ずかしそうに返事をした。
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