表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

10ページ目



◇第三人称


 結果的にカルネとセレナはその日を連携の擦り合わせに費やすことになった。その甲斐あって日が暮れてくる頃には、連携も完璧なものとなっている。


「セレナさん、そっち行きまし…いったよ!」


「わかったわ、任せて。」


 カルネの動きはとても速く正確だが、セレナも負けていない。セレナのその動きは熟練の冒険者を思わせる。柔軟な筋肉を生かしたバネのある動きに、上手く魔法を組み合わせている。

 カルネはセレナの動きを予測したようにフォローや声かけを行っている。戦闘に心得のある者が見たなら、カルネの動きの正確さに息を飲むだろう。だが二人の周囲に人影はなさそうである。


「次は――」


 カルネが言い切るより早く、セレナの魔法が展開されていた。

 彼の指示は、もはや合図に近い。互いの動きが読めているからこそ、言葉は最低限で足りる。最後の魔物が倒れると、周囲は不思議なほど静まり返った。


「……終わった、わね」


 セレナが小さく息を吐く。

 カルネも武器を下ろし、周囲を確認してから頷いた。


「うん。……思ったより、早かった」


 二人は顔を見合わせ、どちらからともなく小さく笑った。それは偶然でも、運でもない。

 今日一日をかけて積み重ねたものが、確かに形になっていた。日が傾き、ダンジョンの奥に長い影が伸びていく。


「今日はここまでにしましょうか」


「そうだね。……無理をする必要もない」


 セレナの言葉に、カルネは少しだけ間を置いてから頷いた。二人並んで出口へ向かいながら、カルネはふと、思う。この人となら、もう少し先まで行けるかもしれない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ