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3/5

これは魔法なのか!?

 しかし困った。

 俺の周りは頭のイカれた厨二病共に囲まれて。

 トイレはトイレで水道パイプやら何やら一式が見当たらない。

 これはどうしたもんか。


「んー…….」


 と首を捻っていると。


 ピコーンと視界の隅っこに変なモノが浮かび上がった。


「何だこりゃ?」


 よくみると、それにはアビリティって書いてある。


「アビリティ?」


 って口に出したら、目の前に何だか文字がバサーっと広がった!


「うぉぉぉ!?」


 これはあれか?

 ゲームとかでよくあるメニュー画面てやつ?

 おぉ、なんか空中にディスプレイが浮かんでる感じがSF映画みたいだ。

 あの、円盤とエンジンが合体してる宇宙船のやつにそっくり!


 で、その中をよく見ると……


『魔法』


 って文字が目に付いた。


「まほう?」


 と俺が言うと、またメニューが開く。

 その中に……


『水道パイプ新設』

『タンク増設』

『魔電源コンセント新設(12V相当)』


 と出ている。

 その横には、それぞれ『1』と数字が表示されている。

 何だ、このメニューは?


 ていうか、何でこんなモノが目の中に出てくるんだ?

 コスプレ軍団がイカれてるんじゃなくて、俺がイカれてるんじゃないのか?


 訳が分からないまま、俺はメニューのトップに表示されている文字に目をやった。


『水道パイプ新設』


 これって、パイプが……

 いや、水道そのものを作ることが出来るっていうのか?

 まさかな。

 まさか……


 俺は取り敢えず、口に出して言ってみた。


「す、水道、パイプ……新設……」


 そう口にした途端、便器の周りが眩く光り、パーッと明るくなったかと思うと……


「……嘘だろ!?」


 目の前の便器の横に。


 ピカピカに輝くパイプが出現していた……


 その先に付けられている蛇口を捻るとそこから何と……


「み、水が出た!?」


 ジャバー! と勢いよく水が出てきたではないか!

 これにはコスプレ軍団も驚き、


「な、何と水が!」

「魔法が使えるのか!?」

「何もなかったのだぞ!」


 などとわめき散らしている。

 だが、一番驚いているのは、何を隠そうこの俺だ。


「い、一体、どうなってんの?」


 俺……

 ただの水道屋なんだけど?

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