主人公復活
龍坂裕翔 HP 1/500
「H Pが………。」
龍坂裕翔 HP 1/500
「あぁ…」
龍坂裕翔 HP 1/500
「あー?」
龍坂裕翔 HP 1/500
「減らないな、どういう事だ?」
俺は確かに、骸骨に真っ二つにされた筈だ、現に下半身の感覚はないし黒霧の中に浸かっているせいか体はピクリとも言うことを聞かない。
どうゆうことだ?
しばらく、訳の分からない状態に声を出せずにいると俺を真っ二つにした張本人が先程の骸骨を連れ俺を見下ろす形で立ちどまった。
横を向いた状態で倒れていたのが幸いし、ギリギリ視界に彼女を収めることができた。
まぶたすらろくに動かない状況、まともに魔法を発動させれていない俺にはできることはない。ここは出方を見ていざとなったらあれを使ってみるか
「ごめんなさいねー、もう魔力を全部使い果たしちゃったわ♡生きてるかーステータスを確認したいけど…あら?確認できなくなっちゃうぐらい使ったのはーいつ以来かしら?まぁいいわ!流石の召喚術師といえど所詮人間そこまでHP も高くなかったし、まぁ死んだでしょ♡」
そう言うと、彼女は腕を振り上げ、
「骸骨ちゃん♡バイバイ」
拳を振り下ろして骸骨を粉々に砕いた。
それが魔法を解除する合図だったのか、黒霧は霧散した。
「うぅん?うわっ霧で隠れてよく見えなかったけどグロいわねーキモチ悪いし、なんか臭う気がするー召喚術師の頭蓋骨はいい魔道具の材料になるってデルちゃんが言ってた気がするけどーこの子は召喚術師か微妙だしいいわよね触りたくないしっ♡」
「スキル、《テレポート》♡」
魔法陣らしきものが地面に出現し彼女はそこに飛び乗ったかと思うと光に包まれ、消えた。
………。
………。 行ったか?
よしっ
下半身の無い状態なので起き上がるのにも一苦労であったがなんとか起き上がると内臓らしきものがチラチラと見え隠れする切断面が露わになった。
不思議なことにグロいとは思わなかった
「血は出ていないし、黒霧が溶けても特に痛みなどはない…彼女の魔法の効果ではないのか?」
出血が異様に少ない事も気になったが、何より切断面から見える内蔵がガラス蓋でもされたかのように飛び散る事なくドクンドクンと波打って正常(?)に機能しているのが不思議だ。
まぁ取り敢えずこの状態をなんとかしなければろくに動けない。
這いずりながらなら多少は動けるがテケテケになった覚えはない。
叶う事なら直ぐに治癒することが求めら、れ…
…あっ確か魔法には治癒能力のあるものがあった筈だ。ノートに書いてあったものだからこの世界でも使えるか分からんが試さないことには分からない。それに、今後の人生上半身だけで暮らしていくのはー厳しい、ここは賭けて見るしかないか。
この世界の魔法について正しい知識のない龍坂は発動出来るかはどうかは半々だったが魔法が存在する世界だし回復魔法はあるだろうと信じて疑わなかった。
「治癒魔法 《ヒール》」
出来るだけクールに詠唱する。
すると、信じていたことが幸いしたか切断された下半身が緑色に発光し、一瞬で蘇えった。
一発目で成功とは…
次回は、石幢…