表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第二幕

更新遅れましたm(_ _)m

感想ありがとうございます...!嬉しいです(*´-`)


先にいうとアリス無双までいけませんでした...すみませんー!!!


 『ディスラブ』は前世の世界で、とても人気だった。それはそれは凄い人気だった。


 一世を風靡したゲームである『ディスラブ』のストーリーは一言でいうとザ・王道というものである。


 大雑把にいうと、平民のヒロインがとある事件をきっかけに自らの稀有な魔法の才能を見出だされ、貴族の子女が多く通う魔法学校に編入し身分が高く見目麗しい攻略対象と恋に落ちる、というもの。


 乙女ゲームの要素だけでなく、魔法の能力を極めていくという育成ゲーム要素もあってか少なくとも私が生きていた間は歴代の猛者を押し退けて堂々と『最高の乙女ゲーム』に君臨していた。


 続編も出たし、グッズも大量生産したし、声優によるライブツアーやら......同人誌の販売やら。


 つまり流石王道。少し昔の作品になっても人気は一切ぶれなかった。


 ビバ・王道。



 

 ...何を言いたいのかというと、私の役は何かというと先程も申した通り悪役令嬢である。


 

 『ディスラブ』、不動の人気をもつゲーム。

しかしファンたちの間でシリーズの中でひとつだけ駄目だしされていた。


 それこそが、シリーズ最初の作品『DISTINY LOVE ~運命の君と恋を~』の悪役令嬢の末路...つまり私のエンディングですね。



 

 アリス・ヘルキャットはヒロインの恋をことごとく邪魔するキャラクターで「私は世界の中心ですの~、だから犯罪なんて関係ないですわ~」と素で進んでしまうような非道ぶりだった。


 あるときはいじめの首謀者、あるときは攻略対象の婚約者。

 悪の女王様とも同人誌では言われてた気がする。




 しかしそれを踏まえてなおアリスを可愛そうと思わせるほどの仕打ちだったのだ。



 見事ハッピーエンドだとアリスは没落後に刺殺、絞殺、溺死、毒殺、暗殺、病死、処刑etc...となる。


 そしてバッドエンドだと没落後、北の辺境の地の修道院に送られることになりそこへ行く途中野盗によってむごたらしく惨殺。


 各キャラクターのルートごとの死亡理由は様々。全てのシナリオの共通点はアリスが死ぬこと。



 ヒロインがハッピーならアリスはアンハッピー、ヒロインがアンハッピーでもアリスはアンハッピー。



 ...どう転んでもアリスにはバッドエンドしかないのだ。




 『ディスラブ』は人気だった。確かにその王道のシナリオが人気だった。ただそれと同じくらい悪役令嬢への扱いのひどさで有名だったのだ。


 勿論、続編からはその酷さはなくなりましたとも。続編の悪役令嬢は没落だけだった。


 流石にかわいそう、と大量の苦情が届いたらしいです、はい。






 何がいいたいのかというと。




 前世、 天才、ということから世間から期待という名のプレッシャーをかけられていた私にとって乙女ゲームは癒しだったのだ。


 神社にお参りするときはいつだって『ディスラブ』の世界に行きたいと祈っていた。





 ならば、この与えられたアリスとしての人生を死亡せずに謳歌したいと思ったのだ。


 攻略対象との恋なんてゲームだからしたかったのであって、現実でやるとしたら身分が高い=プレッシャーがある、ということになるからは実際にはしたくない。


 ならば魔法を極めよう、それが私の答えだ。 






 フラグ回避は勿論したいが残念ながらアリスが攻略対象と、いつから関わっていたのか知らないのだ。


 いじめはしない、婚約は断る。これをする。







 ...とはいえ。




 「よし、これで終了。...っと、幼いのだから...人前では『おしまいですわ』って言わなきゃね」




 両親は確か過保護だった。それなら魔法の勉強は本来ならやらせたくないだろう。


 攻略対象の誕生会はヘルキャット家も呼ばれるかもしれないのだ。そうすれば無駄な接触がでる。





 「計画開始...ですわね」







 ならば目標達成のためにこの『天才になったアリス』が一肌脱ごうではありませんか。

次回こそ攻略対象登場です!

...明日合格発表なんですよ...受かりますように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ