プロローグ
願い
それは人間が望み、夢を見て、マンガや小説にするほど、人間の動く原点。
「もし願いが叶うなら~」
なんてのんきなことを言うがそんなこと
2度と口にできなくなるだろう。
・・・・
すべての願いが叶うようになった今を見れば...
僕は最近変だ。
とはいえ、変わっているのは昔からで、名前も八重 前賀紫(やえず まえがし)と変わってるし、性格もひねくれている。意味もなく物にあたったり、1+1=2がなぜ成り立つか無性に気になったり...
第一、1人でこんなこと日記に書く時点でおかしい。自分の名前まで書くくらいだからな。
最近の僕はどうもおかしい。
「あー!できた。」
ようやく宿題が終わった。まぁ通っている高校が優しいから、毎日日記をだせばいいだけなのだが、一週間たまるとやはりこういう書き方しかできない。
高1になってから、考え事が増えた気がする。
中学から離れた高校にしたため、周りに顔見知りなんてほとんどいない。
1人だけいるが女子だ。
...そんでもってそれが俺の好きなやつだったりもする...
「やほ?相変わらずぼっちですかい?やえ君?笑」
そう、このちょっかいかけてくる感じがまた...
僕を耳まで赤くさせる。
髪は長く、背中まである。結ばないから余計にサラサラした黒い髪が引き立つ。
成績優秀、頭脳明晰、彼氏持ちときたもんだ。
これが現実。
そう、現実だった。
何もかもが変わる
あの12時が来るまでは...