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第八話 勇者、再び魔王城へ

しばらくぶりです。中々執筆の方ができませんでしたが、続きをどうぞ

第八話 勇者、再び魔王城へ


王様から魔王城の入場料と新たな武器を援助してもらった勇者は、再び魔王城へと向かっていた。


魔王城への往復は、本日だけでかれこれ三回目ということもあり、彼の迷子スキルが発動されることもなく順調に正しい道のりを踏んでいた。


とはいえ、魔王城への道のりはさして難しくなく、むしろほぼ一本道であるので、三回目ともなると迷うはずがないのである。


しかし、彼の迷子スキルを舐めてはいけない。ちょっと道が入り組んでいるだけで、何度でもすぐに道に迷いこんでしまうのだ。それも見事なまでに逆の方向へと・・・。



話が少し脱線したが、勇者は、もう道に迷っていない自分自身に感激しつつ、やや誇らしげに魔王城への道のりを歩いていたのであった。


「すごい・・・。すごいぞ、俺!まだ三回目だと云うのに道に迷わないなんて・・・。もう道を覚えられたなんて・・・グスッ。・・・素晴らしい。素晴らしいぞ!ついに迷子スキルを克服したんだな。」


時折目の端に涙を浮かべつつも顔がにやけついている勇者。


自画自賛である。




そんなこんなで、勇者は再び魔王城の入口までへとたどり着いた。


勇者は、一度そこで一息つくと以前見た看板のほうを見た。


「やっぱりとてもじゃないけど、ここが魔王城なんて信じられないよな~。・・・ってあれ?なんか新しく看板が立っているような。さっき来た時からそんなに時間経ってないはずなのに。一体何がかいてあるんだろうか?」


書いてある内容は、前見たときから何も変わっていなかったが、その近くに新しく看板が立てられているのを見つけ、そちらの方へと目を移した。



『・・・時は来た。機は熟した。後はただ待つのみ・・・。

全魔王城ファンの方お待たせいたしました!なんと今春どこよりも早く魔王城新アトラクションが追加されます。現在アトラクションの方は、完成しておりますが、只今試験中でございますのでもう少しお待ちくださいませ。ちなみに完成図はこのようになっております。また、従来型とは違った一風変わったアトラクションとなっておりますので、ぜひご期待ください!  -魔王-   』



どうやら新アトラクションの宣伝のようだ。



「って宣伝かよ!というかもうアトラクション自体できてるとか宣伝遅すぎだろ!そもそも従来型ってなんだよ。全魔王城ファンの方へってそんなファンがいるのか?

・・・もうまじでテーマパークじゃないか、魔王城。わけわかんねーよ。ってか宣伝するならこんなひっそりと看板たてるんじゃなくてビラ配ったりしろよ・・・。これだけじゃ、絶対誰にも伝わらないだろ。」



怒涛のごとく勇者のツッコミが流れて行った瞬間であった。それにしても宣伝としては、全く伝わりにくい意味のない宣伝方法である。


勇者は、ツッコミに疲れたのか軽くそこで休憩したのち、門の方へと向かっていった。




門から入って行った勇者は、前回と同様に受け付けの小屋がある部屋まで向かっていき、たどり着くとこれまた前回と同様に「さんぼー」とネームプレートの書かれた受付職員のもとまで向かっていき話かけた。


「さんぼーさん。こんにちは。先ほどぶりですね。財布取ってきたので、チケット一枚くれますか?それともう一度確認したしことがあるんですけどいいですか?」


「・・・ああ、きみはさっきの。こんにちは。ありがとうございます。チケット一枚で10000Dね。なんでも聞いてくれていいよ。確認したいことってなんだい?」


「(やっぱり高い。)はい、10000Dです。さっき来たときにも聞いたのですけど、ここって本当に魔王城なんですか?魔王いるんですか?」


「うわっ、本当に10000Dも払ってくれたぞボソッ「えっ?」いや、なんでもないよ。それでは、こちらがチケットになります。入場の時にこちらの方をみせていただくと、今日一日は、何度でも再入場できるからね。さっきも聞かれたことだね。ここは、本当に魔王城だし、魔王様もいるよ。」


「ありがとうございます。やっぱり本当にここなんだな・・・。あの、俺勇者なんだけど魔王に会わせてよ!」


「勇者様ですか。ですが、魔王様は忙しいお方ですので、おいそれと会わせましょうとはできないんですよ」


「そこをなんとか頼みますよ。こっちも王様にお願いされて来たのですから。お願いします。」


「王様?・・・しかたありませね。クソ高いチケットも買っていただけましたし、一度魔王様に予定を聞いてみますので、あちらのイスにお掛けになってお待ちできますか?」


「クソ高いチケット?・・・あ、はい。ありがとうございます。お願いします。」


勇者は、職員との交渉が成功すると指示されたイスの方までおとなしく向かっていった。最後の方に聞こえてきた「クソ高いチケット」という言葉もすでに忘れて。勇者は実にバカで素直であった。


一方で、職員は、先ほどの勇者とのやり取り通りに魔王へと通信機を繋げる。




所変って、魔王の部屋



プルルル、プルルルとけたたましい通信機の音が部屋に鳴り響く。


「・・・ん?いったい誰じゃ?こんなときに」


魔王は、一度書類関係の仕事を中断し、通信機の方を見る。


「ん?これ、内線じゃないか。しかも滅多に使われることのない受付からの。とりあえず、出てみるか」


魔王は、そう思うと通信機をとる。


「もしもし、ま・・・」


「カメよ」


「カメさんよ~」


「なんじゃ、このくそ忙しい時にふざけた電話は!用がないなら切るぞ」


そう言って、魔王は通信機を切ろうとしたが、すばやく相手からの声が聞こえてくる。


「だからあんたが最初にふざけんたんでしょうが!」


「いやー、悪い。悪い。つい、な。」


「ついじゃないですよ!まったく」


「それでどうしたのじゃ?」


「実は、勇者がきまして魔王様に会わせてくれと」


「なに?勇者じゃと!?誰だろうそいつは・・・。」


「さぁー、私も知らないですね」


どうやらふたりとも勇者のことは知らないようである。


「まぁー、いいや。じゃがお前の知っての通り、ワシもこれで忙しい身。おとなしく帰ってもらいなさい。」


「はい。それはわかっております。ですので、最初はそう伝えたのですがどうしても会いたいらしくてですね。しかもなんと勇者、うちのチケットを10000Dで買ってくれたんですよ!だから無碍にもできませんので」


「な、なにぃ!?チケットを10000Dも出して買ってくれたのか。それは、しかたない。会おうではないか勇者とやらに。ただし、今はまだ仕事があるからの。それが終わってから会うということで伝えておいてくれ。また終わる前に連絡をいれるのでな」


「はい。仰せのままに。では、そのように勇者に伝えておきますね。では」


というさんぼーの声を最後に通信が途絶えた。魔王は、通信機を元の位置に戻すとふと一息をついた。


「勇者か・・・。一体何者なんじゃろう?・・・さて、仕事にもどるか」


そう言うと魔王は再びデスクワークへと戻っていった。




所戻って受付小屋



魔王との通信を終えた職員は、先ほどのことを勇者に伝える為に勇者を呼び戻す。


「勇者さん、通信おわりましたのでこちらの方に戻ってきてください」


「はい、すぐにそちらに戻ります」


どうやら待っている間軽く眠っていたようで、勇者は職員さんに声をかけられるとハッと目覚め急いで受付の方まで戻っていく。


受付まで戻ると、勇者はさっそくどうなったかを聞く。


「さんぼーさん。どうなりましたか?」


職員は答える。


「面会の了承が出ましたので、お会いしていただけますよ。ですが、魔王様様は今現在まだ仕事が残っていらっしゃるので、それが終わり次第勇者さんとお会いするそうです。」


「よかった。ありがとうございます。それってどのくらい時間かかりますかね?」


「それは、ちょっとわからないけど終わる前に連絡いただけるみたいだから、それまでは別の部屋に案内するからそっちの方でゆっくりしててね」


「はい、わかりました」



職員は、伝え終わると勇者を来賓部屋へと案内を始めた。姫が使っていた来賓部屋とは別の来賓部屋へと・・・。

ユウシャ=サン、一体何者なんだろう?(笑)

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