Derective
月に一度はCoCo壱でカレーを食べることにしました。
何事もなく案内は終わり、砦の南東部にある奴隷隊の区画へ。
食堂に暖かい料理が並んでいた。
(逃げ出したわね?)
(戦略的撤退とよんでくれ)
寒いなかぼんやり待っているのと、暖かいなかせかせか働くの。
どちらか選べるうちに選んでおいただけだ。
「私は奴隷隊隊長のユーカ。よろしく」
食事の席で部下の確認。男10女10で合コンには困らんな。
ユーカは順番に一人づつ自己紹介させている。
名前、武器、何か一言。
簡潔でいいや。
武器は剣4槍6弓8鈍器2。
「明日からは部隊演習だ。昼からは騎馬戦の訓練な」
各部から聞こえるイマイチ気合いの入らない返事。
この集団にはちょうどいいとおもう。
そこから二ヶ月、毎日が団体戦の演習だった。
騎馬で高速移動しながらの戦闘訓練はこの時代には早いようでラインハルトに驚かれた。
いまだ一騎討ちなんかしてるのか。
この間、部隊員全員にマナーと一般教養、騎士ではない軍人の泥臭い思考を植え付けることに成功する。
見るからに奴隷な鈍器を持った大男が、テーブルマナーをしっかり守って食事をする風景は見ものである。
森の奥に太陽が沈むころ、私たち二人に呼び出しがあった。
「ユーカ、ルクレール、通達」
騎士団団長のフレイが団長室に珍しくいる。
なんでも私たちが来るからわざわざ射撃場から来たそうだ。
真冬以外は夜中でも彼女は射撃場にいるらしい。
今でも十分に寒いんだけどな。
「戦争だ。参加するメンツにお前らの部隊をいれておいた。遠征軍。太陽教が三日月教の聖地を攻めるんだと」
「いつ?」
「来月だ。補給もある。安心しろ」
補給について聞こうとしていたこちらのことを、お見通しだとばかりにフレイ。
「何か質問はあるか?わかった。退出していいぞ」
「失礼します」
「失礼します」
「どうする?」
「全力出撃よ。特殊部隊がいかに便利か、見せましょう」
「合点承知」
残り一月でコマンドチームにしたてあげてみせよう。
新兵器の開発も急がないと。
新兵器、それは私が鍛冶屋や錬金術師なんかと手を組んで研究しているものだ。
一つは対人投擲型炸裂兵器。グレネードというか擲弾を目指している。
その二つにあまり差はないが、矢の先端にくくりつけて攻撃
怯んだ隙に前衛が浸透する。
..グレネードより擲弾が響きが格好いいと思うのは私だけ?
もう一つは自衛隊の野外炊具一号みたいなものだ。
あれは....いいものだ。
暖かい食事はそれだけで兵隊を動かす。
馬車にかまどと調理台とシンクを載せただけの、いたってシンプルな作りだが期待の新兵器。
部隊もいい感じだ。
奴隷の首輪は外してもらっている。敵後方での撹乱なんかもやる予定だからな。
たしかノルマンディーの後でナチスドイツがそれをやって失敗してたな。
まぁ混乱はしたらしいが。
言葉は大陸全土で通じるというので人選さえあえば失敗はないだろう。
商人風の衣服も揃えた。敵の軍服は奪えばいい。
ハーグ陸戦条約のようなものはないだろう。
どうせ奴隷だ。身分の最底辺には人権なんてない。
そこからの一ヶ月で擲弾と野外炊軍一号は完成した。
ちなみに隊の予算は私が管理している。
横領ではないから勘弁してほしい。人死を減らす努力に金をけちっては犬死が増えるだけだ。そんなのはもったいない。
死ぬなら育てるのにかかった金のぶんは働いてから死ね。
死ねないように金をかけて育ててやる。
緒兵科連合の方はいい感じだ。
弓兵の擲弾化訓練も完了した。
基本的に通常の矢を撃つのだが、必要に応じて擲弾にする。
銃は私だけ。貴族だけでなく奴隷まで嫌がるか。
訓練が楽でいいんだがな....
出撃前の総合演習はないそうだ。
騎士団の部隊は第一、第二の二つの戦闘団がある。騎士団団長と副団長はは第一の団長と副団長を兼ねる。
戦闘団はそれぞれで前衛と後衛と支援を持ち、300人からなる。
銃はフレイ団長だけだ。
戦闘団はやっぱり正面切っての戦闘しか考えていない。
後方撹乱も
できるのは我ら第三戦闘団、奴隷22人だ。
とうとう明日、出撃だ。
いつか、佐賀フロンティアを再構成して書き直すことに決めました。