第5話、エルフのご令嬢と魔物討伐
第5話です。
あれから3年の月日が流れて、この俺ことアルスは…8歳になった。
魔法と家庭教師のソニア婆ちゃんや剣の師匠であるラルク伯父さんの教育や指南によって強くなった。
剣の実力は…ラルク伯父さんにはまだまだ遠く及ばないけど、低級の魔物や初心者冒険者向けの魔物を倒せる程度の実力はあると、ラルク伯父さんやソニア婆ちゃんが言ってた。
一方で魔法はと言うと…
ソニア婆ちゃんから初級回復魔法のケアーと状態異常回復魔法のリフレ、身体強化魔法のアータ(攻撃力強化)と身体硬貨魔法のアーマ(防御力強化)、身体軽装魔法のスピー(素早さ強化)に、更には…大地や森や自然の力を借りる事が出来る魔法のフォレスタを教えてもらった。
特にこの大地や森や自然の力を借りる魔法のフォレスタは大地や森や自然の加護や守護する亜人種族のエルフ族がよく使う魔法らしい。
何故ソニア婆ちゃんがエルフ族の魔法を使えるかは、ソニア婆ちゃんの師匠である人がエルフ族の人だったかららしい…
占いもその人から教わったと言っていた。
その人の事については教えてくれなかった、ソニア婆ちゃん曰く…そのうち会う事になると言っていたが…
ソニア婆ちゃんが強化魔法や回復魔法を教えてくれた理由は、ラルク伯父さんとの訓練や修行で毎日切り傷や擦り傷を作るのを心配しての事だった。
今日はライゼル村が騒がしい…
理由は村の現在の村長である、ライゼルことライアーゼ・ルークスと村や集落同士で交流のある亜人種族のエルフ族がこの村に来るらしい。
ちなみにライゼル村のライゼルの名前は代々受け継ぐ事になっているらしい…女の子が生まれた時は名前にライゼルを上手く入れる為に名前を長くしたり、名前の間に入れたりしたらしい…例えばミドルネームみたいな感じだろうか。
亜人種族には様々な種族が居て…
大地や森や自然の加護や守護する種族のエルフ族。
鍛冶職人や酒造りに長けている種族のドワーフ族。
森や自然の中で生きて、自然のままに死ぬ事を大事する種族の妖精族。
戦闘能力に長けている種族のオーク族。
物造りや手先が器用な種族の獣人族も居る。
これ等の亜人種族同士で1つの国や集落が各地にいくつかあり、ライゼル村の近くにもある。
特にエルフ族からは、ライゼル村の食事や交流等の提供によって初代村長の代からの交流がある。
村の警護等もエルフ族にやってもらう事ある。
ライゼル村にエルフ族の一団がやって来た。
「やあ、村長…変わりはないかな?」
「ええ、相変わらずです」
エルフ族のリーダーらしき人と村長のライゼルが社交辞令みたいな会話をしている。
要は会社とかによくある接待みたいな感じだろうか?
村長のライゼルも頭をヘコヘコさせている…エルフ族には色々と世話になっているからだろうな。
するとエルフ族の一団が何やら騒ぎ始めた。
「何?それは本当か?」
「はい、エレイナ様が」
エレイナ?誰の事だろう?…とエルフ族特有のエルフ語で話している。
エルフ語…以前ソニア婆ちゃんから教わった事もあるけど…実際に話しているのを見ると違うな。
村長ことライゼルもソニア婆ちゃんから教わっているから分かるみたいだ。
「村長…大変申し訳ないのですが急用が出来てしまったので、我々はここで失礼します」
「何かありましたか?」
「ええ…私達エルフ族の族長の娘が、ライゼル村を見てみたいと付いて来たのですが…」
「行方不明に…」
「それは大変ですな…すぐに私達の村の者も捜索に当たらせましょう」
「申し訳ありません村長」
どうやらエルフ族の連れの一人が行方不明になったみたいだ。
すぐに共通語のラージ語で話し始める。
エルフ族の族長の娘?…さっきエルフ語で話していた"エレイナ"っていう人の事だろうか。
村長のライゼルも村の男達を集めて…恐らくそのエレイナっていう人を探しに行くみたいだな。
「この近くには魔物も出る…急いだ方がいいだろう」
「まずはこの辺り周辺を捜索して下さい」
「エルフ族の皆さんは東を我々ライゼル村の者達は西を…」
「分かりました」
「いいでしょう」
ラルク伯父さんが率先してライゼル村の男達に指示を出す。
さすがラルク伯父さん…元騎士団長は伊達じゃないな。
迅速かつ冷静に指示を出している。
ライゼル村の男達やエルフ族の一団もその指示に従って行動を開始する。
「俺も探した方がいいかな?」
っと考えるけど…多分ラルク伯父さんに後から怒られそうだな。
このライゼル村の近くにはそれ程強い魔物は出ないけど…森の中には強力な魔物も居るからな。
万が一っていう事もあるだろうし…
俺は…一旦自宅に戻って…ラルク伯父さんとの稽古で使っている練習用の防具や盾、武器としてナイフと木刀と練習用の剣も持って行く。
念のために回復ポーションや薬草、この間自分で調合した薬も持って行こう。
多少の水と食料も持って行く。
魔物が万が一出ても逃げるかすればいい…
俺はそう言って村の別の出口から出て…エルフ族の族長の娘を探しに行った…。




