第4話、勇者と魔王の伝説と勇者召喚
第4話です。
今日はソニア婆ちゃんの魔法の修行と薬草と調合薬の勉強に、いつも通りの勉学や文字の読み書きとこの異世界の歴史について勉強している。
「ねぇ?ソニア婆ちゃん?」
「アルスどうしたんだい?」
「勇者や魔王について教えてよ?」
「あんたはこの話が好きだね?まぁ、男の子だものね」
「いいわよ…ではまずは、魔王の話からだね」
魔王とは、この異世界に昔から居るとされている魔族の王である。
その強さはまさに最強の力を持ち、天地を破壊し、森を焼き、街を消し、大地を一瞬で荒野にしてしまうという。
魔法も強く、魔力は絶大で一撃で数万の敵を凪払うという。
更には2つの固有スキルの魔王の威厳と魔王の絶対存在である。
魔王の威厳とは、魔王に仕える魔物や魔族達、魔王軍全員の士気を上げて、力や魔力を強くするという物である。
魔王が存在する限り、常に発動するという。
魔王の絶対存在とは、魔王に対しての攻撃を全て無効化するという物で、物理攻撃や魔法攻撃も無効にして、更には固有スキルまで無効にするという物。
魔王の力は絶大だが、唯一この絶大な力に抗える存在が居る。
それが勇者である。
勇者の固有スキルは魔王の固有スキルすらも無効にして、倒す事も可能だという。
勇者の固有スキルは、正しき心と正義の剣の2つである。
正しき心とは、曇り無き心優しい意志と誰を相手にしても平等に優しく邪念に囚われずに真っ直ぐな者に宿る力で、これは、たとえ相手がどれだけ強大な存在であろうと決して諦めない挫けないスキルが常に発動する。
効果は、相手の物理攻撃や魔法攻撃を全て無効にして、更に固有スキルすらも無効にするという物。
正義の剣とは、相手を倒す強い意志と想いが強ければ強い程、力や能力や攻撃力が増すという物。
別名を絶対剣とも呼ぶ。
その名の通り絶大な攻撃力になるが、これはあくまでも本人の意志の強さに比例する為、意志や志が弱ければ…逆に攻撃力が下がるという諸刃の剣である。
また、攻撃力が下がると防御力も下がるので…攻撃が失敗したり、相手の攻撃に打ち負けると大ダメージを受ける。
なので精神や心が弱い者には、ほとんど役に立たない代物。
固有スキルとは、この異世界に存在する魔法や物理攻撃に並ぶ…第3の力で、最大2つまで習得可能な物。
基本は修行や鍛練によって習得可能で、個人差はあるものの…早ければ10代や20代でも習得出来るが、文字通りの絶え間ない修行と鍛練をしてやっとで体得出来る代物。
2つ目の固有スキルを習得出来るかは本人の頑張り次第で、絶え間ない修行や鍛練を諦めずに続けた者のみ習得出来る。
能力は個人でバラバラで完全にランダム取得。
強い能力を習得出来るかは運次第である。
支援系や職業に役立つ固有スキルもあるので、必ずしも戦闘をする冒険者や兵士等になる必要なない。
ただし希に固有スキルを最初から習得した状態で生まれて来る者もある。
それは100人に一人か1000人に一人の確率である。
こうした特殊な例で生まれた者を、特殊固有スキル取得者と呼ぶ。
特殊固有スキル取得者は、国でも優遇されたりするので、王族や貴族等の権力者に成る事も出来る。
たとえ支援系や職業に役立つ固有スキルでも、特殊固有スキル取得者として生まれて来た者は、それ相応の役職や貴族等に成る事が可能。
更に2つの固有スキルを最初から習得した状態で生まれて来る者は、この異世界で2人のみ。
それは魔王と勇者である。
魔王と勇者の固有スキルは最初から決まっており、絶大な力を持つという。
固有スキルには意志が宿っているという話がある。
強い意志や志を持った者に強い力や能力を与えるが、逆に間違った意志や志を持たない者や自己中心的な者には力や能力を与えずに、最悪その者から離れて相応しい者に宿るという物だ。
だが、これはあくまでも憶測や都市伝説や噂なので本当かは分からないという。
勇者は基本的に勇者召喚によって異世界から召喚される。
具体的には、勇者召喚の儀式を行う…
まず各国の名だたる魔道師や魔法使いを約100人以上集める。
勇者召喚の長い詠唱を行い、約100人以上の魔力が必ず必要。
(100人以下つまり、99人だと仮に詠唱を完璧に行っても失敗して、勇者を召喚すらも出来ない上に魔力枯渇状態となってしまう)
勇者召喚を行うと約100人の魔道師や魔法使い達は魔力をほとんど使い果たす。
魔力枯渇状態となり、数日から数ヶ月程動けなくなる。
勇者召喚を行うと異世界から勇者に相応しい者を選んで、ランダムに召喚される。
男性だったり女性だったり様々である。
勇者召喚は転移と転生の2種類。
転移の場合はそのまま勇者召喚を行った場所にそのまま召喚されるが、極希に他の場所にランダムに召喚される事もある。
転生の場合はその場所には召喚されずに、数日か数ヶ月程後に誰かの子供として生まれて来る。
勇者召喚の転生によって生まれて来た者は、勇者が最初から習得している固有スキルを持っているので、スキル判定によりすぐに分かる。
前回の人間と亜人種族の連合軍と魔王軍との戦争の時は、勇者召喚によって異世界から召喚された人間が…性格に難ありで勇者の固有スキルが上手く使えずにいた、だが人間と亜人種族の連合軍の多くの犠牲によって何とか魔王を追い込み…魔王側からによって休戦協定を提案されたので、魔王軍と連合軍はしばらく休戦状態になった。
勇者召喚によって異世界から召喚された人間は、責任追求を人間と亜人種族から問われ…勇者の固有スキルを使って人間と亜人種族にやり返そうとしたところ何故か固有スキルが発動しなかったので、人間と亜人種族によって捕らえられて王都キングダムウォールの監獄に投獄された。
勇者の固有スキルは投獄中も発動も使用すらも何故か出来なかったので
勇者の人間本人が亡くなるまで収監されたという。
その前回の連合軍と魔王軍の戦争があったのが、今からちょうど100年前である。
それからはあくまでも休戦状態なので…警戒はしていたが、魔王軍からの攻撃がなかった為人々は安心しきっていた。
亜人種族は警戒を怠ってはいなかった、人間達にも気を抜くのは早いと注意したが…相手にもされずに結果、亜人種族と人間達との間に溝が生まれてしまった。
その後は、ちょっとした小競り合いや亜人種族への迫害や差別や奴隷化等の原因となった。
その後…人間側からの謝罪等もあり、亜人種族との関係は少しだけ改善したが…今でもギクシャクした状態である。
亜人種族は魔王軍に対して…やはり警戒を怠ってはいなかったので、亜人種族の族長や長達によって…新たに勇者召喚を亜人種族のみで行う事になり、結果は…勇者召喚時の魔道師や魔法使い達の数が少ないのと、魔道師や魔法使い以外もかき集めたが…詠唱が間違いやきちんと出来なかったので失敗したと歴史に記述されているが…勇者召喚の光のような物はあったとかなかったとか曖昧である。
それがこれまでの歴史である。
「じゃあ…魔王は倒されていないし、魔王軍はいつ来るかも分からないっていう事だよね?」
「まあ、そうだね…」
「だけどね?アルス…」
「ん?」
「他の勉強や歴史も学ばないとダメだよ?」
「…(話をはぐらかされた)…」
「…(まあ、正論だけどさ)…」
「ズルいよソニア婆ちゃん」
「はいはいお勉強しましょうね?」
「頑張ります…(よし、本当に頑張ろう!)…」
俺は今日も勉強する。




