表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子の戦聖女物語り  作者: ばななーど
12/25

生還

セイラは対魔法ジャミングシステムを上回る強大な魔法を放ち、何とか窮地を脱したのだが、移動方法を持たないセイラとシェスターはドナ鬼神国を脱出できずにいた。そんな彼らを狙って追手の大男たちに囲まれたら最後なのである。

現状は、セイラは重体であり本来なら動かすのも危険な状況である。シェスターもまたかなりの重症である。治癒魔法・転移魔法も使えず、自力では動くのも困難な状況である。


 とにかくこの国から、外に出ないかぎりどうして見ようもないのだ。


 「ぐぅぅっ」シェスターは必死に起き上がり、セイラを背負うと歩き出した。


 「・・・あぅ うぅぅ 置いて行って、、、いいよ・・・」シェスターの顔の横で力無く呟く。


 「大丈夫、心配しないで寝てていいよ。」


 本当は、もう何処を歩いているかもわからない。シェスターも力尽きて倒れてしまう。


 シェスターの状態が悪い。「シェス?」セイラが呼びかけるが反応がない。


 危機を悟ったセイラはもう一度魔法を使う事を決心した。身体中痛みや苦痛で集中出来ない。それでも、必死に力を振り絞る。


 「トリプレッド・クリティカルヒール」


 最強治癒魔法を同時に三重詠唱を試みる・・・


 本来の効果は完全治癒である。充分な効果は得られなかったが何とかシェスターの一命は取り止めた。


 セイラは疲れ切って、シェスターの横で意識を失った。


 セイラがふっと目を覚ますと誰かが近づいてくる。


 これが例の大男であればもう一巻の終わりかと覚悟して、シェスターの頭を抱えるように抱きしめた。


 「お迎えに上がりました。第二皇女殿下・・・」


 「ラーズ・・・兄様?」


 「左様でございます。よくぞご無事で・・・いいえ、積もる話しは後ほど」ラーズはセイラとシェスターを抱えると遠隔転移魔法を詠唱する。


 一気にアンブロシアはアルセンシア城へ転移して行った。




 城に戻ると、ズタボロになったセイラと深傷を負ったシェスターに城中が騒然とした雰囲気となった。


 直ちに第二聖女であるクロエが呼ばれ治療に当たる。治療には、半日を要したが、深夜には落ち着きを取り戻していた。


 翌日になるとセイラの部屋にラーズが訪れる。


 セイラはリーシェだった時期を思い出して顔がほころぶ「お兄様、、、お元気で何よりです。今までどこにいらしたのですか?」


 「ずっと、この国の魔道研究所で魔力強化プログラムに参加させられていたんだ。残念だけど私は以前の私では無いんだ。まぁフランジアでこの国の魔導士に殺されててもおかしくなかった訳だから、生きてるだけでも感謝はしているんだけどね。」


 「そうだ、そう言えばドナ鬼神国では魔法が使えなかったはずなのに何故転移魔法が使えたの?」


 「・・・あぁ、私の魔道回路に手が加えられているので、ある程度機械的に魔法が発動出来るんだ。如何なる対魔法ジャマーや呪術系の妨害機構も私には意味を成さないんだよ。」


 「メルティア母様と同じ魔道強化種になったってこと?」


 「まあメルティア様のような上等な物ではないんだけどね、確かに強くなったし感謝もしてる。ただアンブロシアに反逆出来ないように精神もいじられてるけどね。」




 アンブロシアの玉座では戦略会議が始まっていた。


 さすがに今回のドナ鬼神国・魔法が使えない国の事が問題視されたのだ。


 今回の調査でドナ国ではある一定以上の魔力負荷がかからないと魔法が発動しない事、戦闘員の身体能力が高い事が分かっている。


 今回の調査に出たのがセイラとシェスターでなければ生還出来なかったであろう。情報が持ち帰られたのも幸いであったのだ。


 会議の決定は、膨大な魔力を持ったもの、身体能力が高い者、魔道強化種で攻めるしかないと言う事であった。

ご閲覧ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ