表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子の戦聖女物語り  作者: ばななーど
11/25

敗北

ドナ鬼神国に入り込んだセイラとシェスターであったが、ついに敵と遭遇する。敵は魔法は使わないが、身体能力の優れた大勢の大男であった。魔法の使えないセイラ達は剣術で応戦するが歯が立たない。何とか逃げ出したが、酷い痛手を負ってしまった。それでも逃げきれず敵に捕捉されてしまう。

町に入ると誰も人が居ない閑散とした風景が広がっていた。かなり昔に寂れてしまったゴーストタウンだった。


 このまま次の町を探して移動するはずだった。


 そんな、静寂を、予想を覆すように大人数の大男達に囲まれたのだ。


 大男は、筋肉質で素早くかつ強大な身体能力をもつ種族である。その集団が襲いかかってきたのである。


 セイラとシェスターは剣を抜いて応戦するが、実際に使ってみると、魔法による身体強化がうまくいかないばかりか武器への属性魔法の付与も上手く行かない。


 身体能力に劣る二人はかなり危険な状況に陥った。


 「ガキン バキキ ガシャン」力の無いセイラは定石通り力を受け流すように剣で捌くが、あまりにも力が違い過ぎる。


 捌ききれずに攻撃を受けて弾き飛ばされる。追撃を受けるがかわして反撃。敵の身体に剣撃を見舞うが大したダメージを与えられない。


 セイラは弄ばれズタズタに引き裂かれていく。双剣もへし折られもう何もできないまま敵の攻撃を受け続けている。攻撃の手数が多いため倒れる事さえ出来ないのだ。「あっ やぁ いっ やめてぇ」悲鳴をあげ続け、やがて地面にたおれた。


 シェスターもまた鋭い剣撃で数人の大男を倒すがセイラを助けに入れない。


 シェスターがやっとの思いでセイラの元に駆けつけると、そこには、ボロ切れのように引き裂かれたセイラが転がっている。


 抱き抱えると必死にその場を離脱するのが精一杯だった。完全な敗北であった。


 馬のつないである場所までは、とてももどることは出来ず、森の中に隠れて追撃をやり過ごすしかなかった。


 「セイラ大丈夫?」


 「・・・・・」返事すら出来ない。


 一晩開けて何とか追撃を躱した。背中にセイラを担いで移動するが馬も既に殺されており、歩いて帰るしかなかった。


 「シェス・・・大丈夫?重くない?」セイラが小さな声で話しかけてくる。


 「ごめんなさい。全く役に立たなかったね・・・」小さな声で話し続ける。


 「私はね、今とっても痛いけど、こうやって一緒にいて、シェスの体温が感じられるだけで幸せだよ・・・」


 「ごめん!結局君まで守れなくて情け無いよ。せめて、ちゃんと連れて帰ってあげるから少しだけ我慢しててね。」シェスターは悔しさに涙をうかべながら悲痛な面持ちでセイラを励ますのだった。 




 

 半日も歩いただろうか、周囲に人の気配がする。残念な事に見渡すと既に大男達に囲まれている。


 咄嗟に敵の少ない方向に向かって走り出す。シェスターは、必死に死線を切り裂いて行くがセイラを抱いたままでは限度がある。


 「ガッハァ」遂に大男の戦斧がセイラを抱える左肩を捕える。


 セイラは投げ出され地面に叩きつけられる。


 遂に動きの止まったシェスターにトドメの一撃が降ってくる。


 さすがのシェスターも諦めかけた瞬間・・・「キィィィィイイン・・・」甲高い魔力音と共に瞬く様な真っ白な光の閃光が降り注ぐ!


 「インテグラル・コメット・フレア!」


 周囲の敵を全て焼き払った。


 後には、全身血塗れのセイラがボロキレの様になった右腕を伸ばして座り込んでいた。


 この魔法は新しくメルティアAIから教わった最強魔法である。


 ドナ鬼神国の対魔法機能を超える超高出力魔法を放つことによって何とか生き延びる事ができたのだった。

ご閲覧ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ