↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

反海賊政策

掲載日:2023/10/21

◆海賊ゲームの海賊版


 海と接するこの国では、政府と海賊の戦いが古くから様々な形で行われてきた。技術の発達でゲーム文化が登場した後の現代でも、戦いは続いていた。


 大海賊の血を継ぐ一人の少年は、自身も海賊になることを夢見ていた。彼は海賊になるための練習の一環として、あるゲームをプレイすることにした。そのゲームは、海賊を題材としており、海賊についての知識や技術、歴史などが正確な考証の上で説明されている。そのため海賊好きや海賊を夢見る者に人気である。


 少年は終盤までゲームを進めたが、ラストボスを倒してエンディングのところで突如ゲームが動かなくなる。今までの努力が水の泡になったかと思いきや、恐ろしい赤い目をした骸骨が画面から出てきて少年を睨み、こう尋ねる。なぜお前は海賊版を買った、と。少年が知らないと答えると今度は、お前を通報した、もう遅いからな、と骸骨は言った。


 それを知らされた少年は、警察に捕まるわけにはいかまいと、ゲームを持って自宅から逃げる。追ってくる警察を自作の武器で次々追い払い、少年は数日間にわたり逃亡生活を送った。しかし赤い目の骸骨が出現して以来、ゲームは警告画面のままで遊べなくなっていた。


 盗んだボートで国外の海までたどり着いた少年。しかしその日は悪天候で、少年は津波に飲まれてしまう。もう死ぬのか、と少年は死を覚悟した。


 ところが目を覚ますと、ここは冷たい牢屋だった。逮捕され刑務所に入れられた少年は、あの骸骨の命令で"アンチパイラシースクリーン"を一生作らされることになった。


 アンチパイラシースクリーンとは、ゲームの海賊版をプレイした時に流れる映像である。この国では、ゲーム開発の際にアンチパイラシースクリーンを実装することが義務づけられている。その内容は恐ろしくホラーで、時に囚人たちはグロテスクで残虐な描写のある映像を作らされた。


 例えば、全年齢向けの可愛いキャラクターのゲームの海賊版を買った者は、キャラクターがおぞましく豹変して襲いかかってくる内容のものを作らされる。


 別の例として、成人向けゲームの海賊版を買った者は、ヒロインが海賊に強姦される内容のものを作らされる。



◆実装義務化の理由


 かつての時代の別の国では、世界的大人気ゲームに実はアンチパイラシースクリーンがあるらしい、という都市伝説が流行していた。それを聞きつけたこの国の役人が政府に助言したことで、政府は海賊への対抗策として、ゲームにアンチパイラシースクリーンを実装することを義務づける法律を作った。


 政府はアンチパイラシースクリーンの力を借りることで、すべての海賊を撲滅しようと目論んでいたのだ。



おわり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。