取り乱すヨトリ
「アドスは、もう、消された、と思うわよ。なんせ、あいつが、ヒウアの、野郎がで、てきたんだからね」
ミワは倒れたヨトリを治療し、治療を受けながらヨトリは俺たちに言う。
「ヒウアというのはさっき誰かの体をのっとったやつか?」
「そう。のっとられた体の持ち主はウォルト・メイギス。そしてのっとった女、あのクソババアはヒウア・メギス。5人の最高魔法使いの1人、青のメギスと呼ばれている魔法使いだ。あのクソババアは自分が良ければ弟子がどうなろうと関係ないし貴族にも感心をもっていない。まぁそれは私もだけど」
調子が良くなったのか最初より上手く喋れるようになりヨトリは俺たちに説明する。
「貴族に感心を持ってないうんぬんかんぬんはいいがなぜ青のメギスがここまででばる?奴らは帝国にこもっているのではないのか?」
「あの女はウォルトに固執していたからウォルトに何かあればすぐに来れるようにそういう魔法をウォルトにあらかじめしかけておいたんでしょうね。あのクソババアはそういう女よ」
ヨトリは舌打ちしながら俺たちに言うとマーズは
「そ、それじゃアザトス村には今はもう帝国から派遣された村長はいなくなったと」
「そうなるわね。よかったじゃない。はいみんなよろこんで。はいバンザーイって」
ヨトリは俺たちに言うととりあえずマーズだけがバンザーイと手をあげる。
「まぁあんなクズみたいな貴族を派遣する感じだとここはざるでよかったんでしょうね。帝国が今主に監視に力を入れているのは4つの村を統合したシソンタウンでしょうね」
4つの村を統合?そんなところがあるのか
「現帝国王、アラクスウ6世により帝国に最も近かった村、アゴウ村、ジゴウ村、テゴウ村、マゴウ村のよっつの村が統合されシソンタウンだ。アクラスウ6世は今そのシソンタウンに力を入れているだろうね。なんせメギスを2人も派遣しているくらいだからね」
「メギスを2人も!なんでそれをお前が知っている!」
「私はこう見えても冒険者。それに冒険者は情報が大事でもあるからね。私に抜かりはないわ」
自信満々げにヨトリが言うと俺は
「大した実力もないのによく言えたものだ」
軽くからかってやる感じで言うとヨトリは俺に近づいてきて体をぽかぽか軽く殴りながら
「う、うるさいうるさいうるさい!私は強いのよ!あんたらが規格外なだけよ!私はそれなりに実力があるの!」
「わ、わかった。ちょっとうざいからぽかぽか殴るのやめて」
「むきー!」
なんか知らんが急にヨトリが俺を数分間殴り続けてきてはっきりいってうざかった。




