マーズとシュラ
化物男の消滅を確認した後俺たちは急いでアザトス村に戻る。
「シュラが上手いこと出来ていればいいが」
「主人。なぜシュラを先に?シュラはまだアザトス村の住民と喋っていないのだろ?」
チドラに言われて「あ」と思わず言ってしまう。そうだった。ギルドに入る前にヨトリに襲われたからまだ村のやつのことシュラに説明してなかった。・・・しかしすぎたことは仕方ない。シュラを信じよう。
「主人。アザトス村がみえてきました」
チドラは俺に言うと確かにアザトス村が見えて来る。あ、ヨトリはミワが背負って走ってるから大丈夫よ。
俺たちはアザトス村に入るとシュラは村の人と喋っていた。
「主人。早く着いたか」
「おうシュラ。村はどんな感じだ」
「村は大丈夫だぜ。昔来ていた時のやつと話してたんだ」
シュラが話していた人はマーズだった。
「これはこれは旅人さん。シュラ殿はあんたらの仲間だったのか」
「マーズこそ。シュラと知り合っていたのか」
「こいつを6年前に助けたことがあってな。それ以来こいつが俺のことを尊敬しているんだよ」
シュラはマーズを肩を叩きながら言うとマーズは
「それは当たり前です。ザオーガの方々には感謝してもしきれないほどに俺たちアザトス村の民は感謝しています。村のピンチの時最前線で駆けつけてくれたのもザオーガの方々だけです」
マーズはシュラをに頭を下げながら言う。
「そ、そんな。やめてくれ。俺たちは俺たちのすべきことをしただけ。思えばアザトス村を捨てると言ったあのひから俺たちザオーガは人間、もとい帝国の奴らに疑問をもちはじめた。だが6年前はまだそこまでひどくは、捨てるとは言っていたが管理はするとは聞いていないからな」
「その話は俺は知らないから知りませんがですがザオーガの方々に救われたのは事実。丁重におもてなしをしたいのだが今の俺にはその権限がない。すいません」
マーズはまたシュラに頭を下げるとシュラは
「頭を上げろと言うてるからに。俺はそこまで気にしていない。だから謝るな。何度も言うが俺たちは俺たちのすべきことをしただけだ。でマーズ。話は変わるが村長は?」
「俺の父ですか?」
シュラは「そうだ」と言うとマーズは少し黙った後に口を開き
「俺が不甲斐ないばかりに殺されてしまいました」
マーズが言うとシュラは怒り狂った顔で
「今からこの村を管理する村長を殺しにいく。構わないな?主人」
シュラが俺に言うと俺は「構わん」と答えた。




