アザトス村へ
「すまない。入りたくても入れないんだ。今マムラの鍛えたスパイを人間の村に送り込んでいるらしいんだが人間の村、国では亜人が入ることは許されないらしい。人扱いでな」
スパイ?マムラのやつはそんなものを鍛えていたのか?しかしラガーオークもそこまで数はいないはずだが
「あー。悪い主人。3年前に少し別行動した時ゴブゴブリンと出くわして。ゴブゴブリンのリーダーと拳でかたりあったら意気投合してよ。幻の大地に100匹くらいかな?移住したんだわ」
ゴブゴブリン?何だその変な名前の亜人。ていうかそういうのはちゃんと言えよ!急にいなくなったと思えばそんなことしてたのかよ!チドラ!
俺がチドラの方を見るとチドラは舌を出して「てへぺろ」と言った後自分の頭を軽くこつんと叩く。何それ?舌抜いた後頭砕けってことか?
俺がチドラに近づく前に俺と一緒にいたミワがチドラの胸を掴んで
「ねぇ地龍様?兄さんにそういう報告はちゃんとしないといけないよね?ね?」
ミワはチドラを睨みながら言う。ミワはおそらくこの5年で1番変わっただろうな。11歳になったミワは幼さがかなり抜けてしっかりした性格になり、顔もすごく整って体もスレンダー!残念ながら胸は・・・
俺はミワの育たなかった胸を見ながら思っているとミワがこちらも睨んで
「ねぇ兄様?私の勘違いじゃなければいいけど失礼なこと考えてない?ねぇ?ねぇ?」
「い、いえ!そんな俺の妹は可愛いなぁと思っていただけだよ!」
睨まれながら言われたから少し怯えながら答えてしまったがまぁ可愛い妹であるのは事実だ。
「まぁ可愛いだなんてありがとう兄様!」
ミワは照れながら俺に礼をいい、チドラの胸を掴む作業に戻る。あ、ちなみに変わったのは見た目だけじゃないぞ。回復魔法はマスタークラスにまで成長したし、他にも支援魔法までつかえるようになった。ほんとミワはできた妹だよ。
「それでシュラ。お前が村に入れないならどうすればいい?」
「主人。俺は幻の大地で師匠とラガーオークとゴブゴブリン達を鍛えるからその間主人や地龍様達でギルドに登録してクエストをこなしてきてくれませんか?」
シュラは俺にギルドでクエストをこなして名を上げることを提案する。
「ギルドか。アザトス村のギルドはどんな感じなんだ?」
「どんな感じと言われましても。5年前と変わっていなければ普通の酒場みたいなものですね。アザトス村は小さい村ですから。それでは主人そういう段取りでお願いします」
シュラはオルゴロスの空間魔法で幻の大地へ戻っていった。




