ホワッツ・ザオーガ
グオ、ワレガ、コノ、サイヤク、トヨバレシワレガ、チリュウゴトキニィィィィィ!
「どうやら我も主人と戦っていて成長したらしい。自分でも気づかなんだがな。それほど我の主人は強いということだな。やはり仕えることができてよかったよ!」
チドラは思いっきりオルゴロスの顔を殴り地面に叩きつける。叩きつけられた音を聞いて近くにいたのかホワッツとシュラが俺たち3人の近くに来る。
「主人殿。こやつは?」
「こいつはチドラが言うには空間の災厄と呼ばれる魔物らしい。俺が幻の大地に大量に魔力を注いだことによってこいつはここに俺を食いにきたらしい」
俺はホワッツとシュラに説明するとホワッツは腰に装備していた鬼剣を抜き
「ならばこやつはわしが斬ればいいのですかな?」
「おいおいそりゃだめだよホワッツ。そいつは我の獲物だ」
チドラはホワッツに言うとホワッツは白いあご髭をなでながら
「ふぉっふぉっふぉ。地龍様が相手するのはもったいないと思いましてな。わしか若で十分ことたりる相手ですからのう」
笑いながらホワッツが言うと起きあがったオルゴロスは
カ!キジンゴトキガ、ワラワセテクレナ!
オルゴロスはホワッツに噛みつきにかかるとホワッツはオルゴロスの攻撃を避けた後オルゴロスの体を素早く斬っていく。おー。すげ。あんなすばっしこく攻撃できるもんか。めっちゃ器用だな。
俺はホワッツの攻撃の仕方に感心しているとシュラが俺に近づいてきて
「主人。師匠の剣技見事なものだろ?」
「ああ。すごいあんな素早く体を無数に切り刻んでいくなんてよほどの鍛錬でもしないとあんな剣技身につかないだろ」
「そうだな。師匠は、ホワッツは剣の天才だった。しかしホワッツは慢心することなく剣の天才でありながらも剣術を修行しあのようなことができるまでに育ちました。ちなみに師匠は鬼術は使えません」
ホワッツは鬼術が使えないのか。つかえなくてもあれほどの動きをできるのは流石としか言いようがないな。
ホワッツがオルゴロスを切り刻んでいくとオルゴロスはだんだん息が荒くなり
ハァハァ、バ、バケモノメ
「わしが化け物ならお前さんはなんじゃ?ただのみかけだおしの厄災か?それともただの弱者かのう?」
ダレガミカケダオシダ!ワタシハメギスヲコロスタメニマリョクオオキモノヲクワネバナラヌノダ!
メギス?何故こいつがメギスの名を?
「ホワッツ。適度に動けなくしたら待て。こいつに話がある」
「適度ですか。わしは加減がわかりませぬゆえどれほどが適度かわかりませぬな」
「とりあえずしゃべれる状態で逃げられないようにしてくれ」
俺はホワッツに頼むとホワッツは首を縦に振り頷いた。




