ザオーガの武器職人
「主人。私の名はクロック。クロック・ザオーガ。ザオーガの中では鍛冶をになっております。私も帝国に復讐させていただけるならなんでもいたします」
クロックは俺に頭を下げ武器を、剣を渡してくる。
「お近づきのしるしにこちらを主人に捧げます。私が作ったうちの最高のいっぴんです」
俺はクロックに貰った剣をみる。ほう。これはすごい。俺は剣についてはあんまり詳しくはないが切れ味がとても良さそうだ。見た感じでは
「その剣はザオーガの剣。握ればそのものによって切れ味がかわります。それが私の無属性魔法、キワメルモノ・剣です」
無属性魔法、キワメルモノ？なんだそのゲームの世界だとスキルみたいな名前の魔法。
「クロックはかなり優秀な鬼人だ。俺たちの武器は全てクロック、クロックの師匠が作ってくれたもの。そしてクロックは師匠から免許皆伝まで言われているほどの腕を持つ」
シュラはクロックのことを説明する。こいつ、そんなに優秀なのか。
「褒めすぎですよ若。私などまだまだ未熟。師匠からはもっと教わりたかった。だがむざんにも師匠は」
「それは皆同じだ。クロック」
シュラはクロックの肩に手を当てて言うとクロックは頷く。
「ザオーガの剣。大事につかってくださいね。刃こぼれとかすれば私が鍛えなおしますから」
クロックはそこまで言うとチドラとホワッツがいる場所に向かう。チドラには先にザオーガ達を幻の大地に行かせるようキューブで幻の大地へ続く門を開かせていた。ホワッツもそれの手伝いをしている。
クロックとの話が終わると次に俺の前に来たのは紫色の肌をした胸のでかい女。角は頭のおでこから2本、そして頭上にもう一本角が生えていた。
「はじめまして人間。私はマムラ・ザオーガと言います。私の魔法は闇魔法です」
マムラは俺に頭を下げ自分の魔法について言う。闇魔法か。珍しいな。
「マムラは戦闘に関してはかなりの腕だ。今のザオーガの中では師匠、そして俺の次に秀でた実力をもつ」
「そんなことはありません若。私の師匠の方が強かったですよ。私の戦闘スタイルはこの棍棒ですから」
マムラは自分の装備していた持ち手以外が刺々しい武器を俺に見せながら言う。うわぁ。くらったら痛そうだなあれ。
「謙遜するなよマムラ。お前、俺たちザオーガの中では血を浴びながら喜ぶさまから血好きのマムラって呼ばれていたんだからよ」
マムラは自分の異名をシュラに言われてなぜか照れていた。え？照れる要素なくね？ただ怖いんだけど！
