幻の大地での目標
「この幻の大地に彼らを住まわせれば彼らが絶滅はしませぬ。そして幻の大地にて平和な生活を送っていただきたく」
チドラが頭を下げながら俺に言うとキスキルも
「頼む!私からもお願いです。あの土地に住めば私たちは安全に暮らせる。何より私は恩人であるキナとミワにかりをかえしたい。だから幻の大地を繁栄させつつ私たちも住まわせてもらえないだろうか」
「うん。全然いいよ」
俺が普通にOKというと2人は間抜けな顔で
「そ、そんな簡単に決めていいのか?」
「ああ。むしろやることを決めた。この幻の大地に俺の理想郷、もとい平和的な国を作ろうと思う」
「国、ですか?」
俺はキスキルとチドラに言うと2人は普通に驚いていた。まぁいきなり国を作ろうといってもピンとこないだろうな。
「実は俺とミワは元住んでいた村の家族に裏切られたというよりはめられた?というのかな。追放されてな。それで私は村に帰ったとしても多分私とミワは始末されるのがオチ。だから幻の大地に俺とミワ。そして困っていて住む場所がない奴らを住まわせるために国を作るんだよ。この幻の大地に。人間亜人など差別のない国をね」
「差別のない国。いいですな。それは非常に良い!我は主人のその国をつくろうというのに賛成です。人間と亜人が協力して暮らせるなんて」
チドラは感激していたがキスキルはどうものりきではなかった。
「キナ。私は今回のことで人間をもはや信用しきれないよ。だからわけへだてない国というのは」
「ラガーオークの子よ。それは我とで同じ。人間はクソだという考えは変わらん。だが主人が見極めて連れてくる人間なら我はその人間はをこの大地に入れても良いと思っている。どうだ?ここは人間を信じるのではなく主人を信じるのは」
「そう、ですね。地龍様が言うならキナを信じてみます」
これからの俺たちの方針を決めてまずはラガーオークを幻の大地に移住させるために集落に向かうと驚愕の顔でラガーオーク達はキスキルを迎えた。
「キスキル!生きていたのか。しかしそうなれば地龍様に対する生贄が」
「安心せい。我は生贄などとらぬ」
キスキルを見て言うラガーオークに対しチドラが言うとラガーオークが
「貴様何を言っている。地龍様は人間ではないぞ」
「我は地龍アースラぞ。今は主人に仕える身ゆえこうして人間になったがそうだな」
チドラは手頃なラガーオークの集落にある家を見つけると一発で粉砕し、「な?」というとラガーオーク達は首を立てに振っていた。




