幻の大地 能力2
俺はチドラに言われるがままに地面に魔力を込めると幻の大地の地面は俺たち4人を光に包む。
「お、おい!チドラ!なんだこれは!」
「そ、そんなこと我にきかれてもわかりませぬ!恐らくですが主人の魔力に反応してこの幻の大地が変化するのだと思います!」
俺たち4人は光に包まれ次に目を開けた時には幻の大地は荒れ果てていた荒野ではなく自然が豊かな大地へと変貌していた。
これをみてチドラはかなり驚きながら
「こ、これは、こんなことが。主人!一体どれ程の魔力を!」
どれ程の魔力とか聞かれても俺自分の魔力量わかんねぇよ。
「主人は魔力が全然漏れていないから魔力の方は少ないと我は思っていたのにこれはすごすぎまする!」
チドラは広がる自然豊かな大地を見ていう。俺魔力量漏れてないの?隠すとかのやり方も知らないのに?まさかこれも女神様の加護か。めっちゃくちゃいい加護をくれたもんだ。
「この大地を見れば主人は幻の大地を維持できていた理由もわかりまする。あれはキープするだけでもかなりの魔力を消費しますのに今の幻の大地は定期的にある程度魔力を込めればすむほどの変化を遂げてますゆえ」
「え?俺に譲渡したのにそんなことわかるのかチドラ」
「はい。所有権は渡しても幻の大地の構造的なものはわかるようにしてありますゆえ。我が所有していたの幻の大地をこんな状態にまでよくしてくださるとは。もはやこの幻の大地は完全に主人のものですね。あ、ちなみにこの幻の大地は我々がいた世界と別の空間と考えていただきたいです」
別の空間?ああ。なるほど。だから祠の奥に荒れ果てた荒野があったわけだ。納得納得。
「この幻の大地は主人が行った場所ならどこにでも繋げられまするゆえ。人間の国に行くのであれば近くにこの幻の大地、まずは中から出ましょうか」
俺とミワ、キスキルはチドラの後に続いて一旦幻の大地から出る。
幻の大地から出るとそこはやはり地龍をまつる祠だった。
「今はこの場所を繋げてありますがこうします。キューブ」
チドラがキューブというと四角い、文字通りのキューブがチドラの手の上に現れ
「このキューブは幻の大地と外の世界をつなげるようなものでしてこのキューブを繋ぐ国の前で触ってくださると幻の大地とつなぐ扉のようなものが出現し、そこから幻の大地へと入ることができます。ちなみにこの動作は我と主人しかできませぬ」
「なるほど。それは快適なことだ」
「そして主人。我からお願いがあります。幻の大地にラガーオークを住まわせてやってほしいのです」
チドラはキューブの説明を終えると俺に頭を下げて頼んだ。




