地龍を一撃
「驚いたであろう。祠の奥にこんな荒野が広がっていることを」
地龍はおれとミワを見て言う。たしかに驚いた。祠の奥がこんな、まさに別世界みたい場所とは。
「ここは我が所有する特殊な空間。幻の大地と呼ばれている。五龍王にはそれぞれ持っている何かがあり、地龍の我はこの幻の大地を保有している」
幻の大地か。しかしこんな荒野をいつまでも維持できるとはさすがは五龍王とやらの一角を名乗るだけはある。
「さぁ。はやくやろうぞ人間。先手は譲ってやろう。我がふっかけた決闘だからな」
「決闘?ただやりあうだけじゃないのか?」
俺は地龍アースラに言うと地龍アースラは
「ふむ。決闘というのを忘れていたな。決闘は我とお主の1対1のタイマン。負けた方は勝ったものに従う。従者になるのだ。まぁ我はお主に勝てばお主を食いちぎるだけだがな」
地龍アースラは笑いながらいう。舐めてやがるなこの地龍。いいだろう。やってやるぜ!
「上等だよ!お前なんか一発でのしてやるよ!」
俺は地龍アースラに言うと地龍アースラは俺に向けて指をくいくいとやり
「かかってこい。人間」
俺は地龍アースラの龍の顔を思いっきりぶん殴る。
「ごふっ!」
地龍アースラは俺の拳一撃で気絶し決闘はあっけなく終わる。あれ?この程度か?たしかに思いっきり力込めたけどまさか一撃で倒れるなんて。
俺が一撃で地龍アースラを気絶させたのを外野から見ていたキスキルは驚き、ミワは兄様なら当然!みたいな顔をしていた。
数分後地龍アースラは意識を取り戻すと俺を食いちぎるかと思ったが口を開けて
「がーっはっは!愉快愉快!やはりお主は予想通りの人間であった」
・・・は?なんだ?性格変わりすぎて驚いているんだが。
「すまんな試すようなことをして。我はもとよりお主に負けることはわかっていた。だがただお主に仕えるだけではラガーオークたちに示しがつかぬからな。決闘の形をとらせてもろうた。これで我はお主の従者となる。お主のことは主人様と呼ばせていただく。主人様お名前はなんと?」
「俺の名前はキナ・ドーマ。よろしく地龍アースラ」
「こちらこそ。我地龍アースラは主人、キナ・ドーマ様に仕えることをここに誓う」
地龍アースラが言うとアースラの体は光だし俺たち人間と同じくらいの大きさになり体は色黒で人間サイズになった時アースラに驚く。胸がある。こいつ、女だったのか!
「がーっはっはっは!従者は主人に契約証として我には首に首輪。主人には腕輪がついている。これが契約の証だ」
腕輪?そんなのついてな
俺は両腕を見ると左腕にアースラが首輪にしているのと同じ銀色の腕輪が俺に装備されていた。




