ヨトリの限界
「これは、ムチを捌きながらだと厳しいね。ならこっちも真似して」
少年ベルガルフは背後に風の球をつくり
「風の球よ!ウインド・ボール!」
ヨトリのアクア・ガンズは全て少年ベルガルフのウインド・ボールで無効化される。
「僕の風の前ではお姉さんの水魔法は無力だよ。だから早く諦めてしねばー。そろそろ飽きてきたからさ」
少年ベルガルフは腕を体の前に突き出し
「ウインド・カノン!」
両腕にまとっていた風をヨトリに向けて放つ。
「危ないわね!」
ヨトリは少年ベルガルフの攻撃を避けたが少年ベルガルフはにやけながら
「あまいよお姉さん。僕がただ腕につけた風をとばすとでも?追尾式に決まっているじゃないか」
指をくいっとやると少年ベルガルフの放ったウインド・カノンはヨトリめがけで戻ってくる。ヨトリは水魔法のムチでどうにかしようとしたが風の回転が早すぎてヨトリのムチではさばききれずヨトリはなんとか避けたが脇腹を抉られてしまう。
「うっっっ!」
「あっは!お姉さんごめんねぇ。わきばらえぐっちゃった?許してくれるよね?子供のすることだからさ!」
「っ!子供、なら、何したって、許される、わけじゃ、ないわ!」
ヨトリは水魔法を放つが少年ベルガルフにあたる前にヨトリの水魔法は消滅してしまう。
「っ!はぁはぁ」
「お姉さん。限界ならやめときなよ。かすったわけじゃないんだよ?脇腹。えぐったんだよ?普通なら致命傷だよ?だから無理しないほうがいいと思うなー」
「う、るさいわ、ね。この程度、で、根をあげていたら、メギスを、倒す、なんて、夢のまた、夢、だわ」
ヨトリはふらふらになりながらもまた立ち上がろうとするがやはり限界なのかその場で倒れ込む。
「う、ぐ」
「はぁ。仕方ないな。僕は優しい優しい子供だからお姉さんには苦しんでほしくないから一撃で殺してあげるね。あー!僕ってなんてやさ」
少年ベルガルフがいいきるまえに俺は少年ベルガルフに斬りかかり、少年ベルガルフは俺の攻撃を避けるが俺は少年ベルガルフを蹴りとばす。
「いたぁ!」
少年ベルガルフをヨトリからそれなりに距離をおかせた後俺はヨトリの脇腹の応急処置をする。大丈夫だ。えぐられているといっても
傷口はまだ浅いほうだ。これなら俺でもなんとか治せる。これ以上俺の目の前で仲間を死なせることはさせん。だから
「悪いなヨトリ。交代だ」
「ぐっふ。ふざ、けないで。私はまだ、負けて、いない」
「お前は自分の傷口の心配をしていろ。応急処置はしたがあばれたりしたら傷口がひらくからな」




