弱気なマムラ
「なんで私がついてかなきゃいけないの?わざわざ負けに行くようなものなのに」
「やってみなきゃわからんだろ。それにお前戦うのが好きなんじゃないのか?」
「戦うのは確かに好きよ。でもあまり勝てる見込みのない戦いはしたくはないわね。ましてや死ぬような戦いは。もうザオーガも少ないんだから私達は死ぬわけにはいかないのよ。戦闘種族だとしてもね」
マムラは俺に言う。こいつ意外と考えてるんだな。ただのドSな戦闘狂だと思ってたわ。
「主人。どうせ私のことドSな戦闘狂だととか思ってるんでしょ」
な、なんでわかったんだ?マムラにしては勘のいい。
「みんな考えてることは同じだから大体わかるわよ。私に対しての考えね」
まぁドMスパイとか鍛えてたしそれに関して仕方ないだろ。シュラからもやべえやつとは聞いていたしな。
「ここ最近で私はよく考えるようになったわよ。特に今回のマゴウ村の奴らに接触してからね。亜人は人間に嫌われているのは穢らわしいという意味とぉ。後は人間より強いこと。修行とかしなくてもねぇ。まぁ人間よりハイスペックと言えばいいのかしら。まぁあのメギスとか見たいな化け物もいるけど」
「化け物か。たしかに俺が子供の頃に襲われた時、メギスは強かったな。おそらく本気は出してはいなかったろうがな。だが俺も成長したんだ。マムラのように自衛ができて信頼できるやつなら俺は大丈夫と思っている」
「ふ。主人も私をそこまで評価しているのねぇ。私としては嬉しいわぁ。だけどねぇ。あのマゴウの奴らは正直勝てる気がしないわ」
マムラは珍しく弱気になっている。そんなに奴らはやばいのか?確かに俺があった子供もやばい気はするが。
「別にお前1人で負けそうになるなら複数でやればいいだろ。珍しく弱気すぎるぞ。マムラ」
「・・・弱気、ね。この村に来て最初の頃はこんな弱気じゃなかったんだけどねぇ。同種の奴らの敵の人間も探して殺してやろうとも思ってたわ。でもこの村に来て私より強いやつが多くいるのがわかって。正直私もびくびくよ。恐怖でねぇ」
「ふ。らしくねぇな。お前はドSキャラなんだろ。ならドSはドSらしく攻めることだけ考えてりゃいいさ。いざとなれば俺やチドラ、それにシュラやホワッツもいる。だから安心しろ」
俺はマムラを励ますとマムラは
「ふ、ふふ。そうね。確かに私たちには主人がいたわねぇ。そうね。そうだったわぁ。独断行動しすぎて主人の強さのこと忘れてたわぁ」
笑いながらマムラは俺に言った。




