ミワ目覚める
「なぁキスキル。あんた魔法は使えるか?」
俺はキスキルに聞くとキスキルは
「どうした唐突に。確かに使えはするが。さほど強くはないぞ私は」
「いや魔法を使えるなら教えてほしい。そして助けてもらった借りを返したい」
「助けてもらった借り?本当に変わった人間だな。そんなことを言う人間は今までいなかったぞ。まぁ教えるのはいいが妹はどうするんだ?」
キルキルは俺に聞く。確かにまだ寝ているミワを1人で置いていくわけにはいかないしどうしようか。
「う、うーん。こ、こは?あれ、兄様は?」
ちょうどいいタイミングでミワが目を覚ます。
「ミワ。起きたか。お前の兄様はここだよ」
「!兄様だ!好き!」
起きた瞬間に俺のことを抱きしめるミワ。おお可愛いやつめ。
「ミワ。今の状況。説明してもいいかい」
「う、うん。ところで兄様の隣にいる魔物みたいなような人?は」
「初めましてだね。私の名はキスキル。ラガーオークという種族で君達人間で言うとこの亜人だよ」
「あ、亜人さんですか。昔父様に亜人は汚れた奴らだから関わるなと言われていたのですが聞いていた話と違いますね」
「ほう。なぜそんなことがわかる。今君を襲おうとしているかもしれないぞ」
キスキルはミワに言うとミワは首を横に振り
「そんなことをするはずなら私と兄様は既に死んでいるはずです。それにみた感じあなたはオスですから兄様のことはどうでもよくて助けないはずです。私達2人を助けてくださりありがとうございます」
ミワが丁寧にキスキルに礼を言うとキスキルは俺に
「なぁ。キナ。お前の妹、出来すぎだろ。本当人間か?」
「ふっふっふ。やらんぞ。自慢の妹だからな」
俺はキスキルとハイタッチするとミワは?のような顔をしていた。
「変な兄様」
「まぁ気にするな。妹にはわからんよ。ミワのようにできたかわいい妹にはね」
「か、可愛いだなんてそんな兄様ったら!」
ばしん!とミワは俺の背中を叩く。意外とその痛いな。
「ミワ。これから俺は少しキスキルから魔法を教わろうと思うのだが一緒にこないか?」
「うん!私兄様といたいからついてく!」
またとびきりの笑顔でミワが俺にいうとキスキルは俺の肩を掴んで涙をうかべながらグッと親指を立てていた。
ふふん。いいだろう。うちの妹は。最高の妹だぞ。世の中じゃ俺みたいなのをシスコンというかもしれんが構うもんか。この世界にシスコンとか言葉はあるか知らんしミワは可愛すぎるから仕方ない!
俺はそう思いながらキスキルと喜びあった後ミワを連れて集落から出て森に入った。




