計画を練るもの
「正直言って他の村より厄介だ。あの集落はな。この村ごとに分ける壁をつくったあの護衛、あれで本気だと僕は思わない。それに彼が言っていたキナ・ドーマ。奴の部下があれほど強いならきっと奴はもっと強い奴だ。警戒しなくてはいけないな」
好青年な男が言うと老人の男は
「・・・であるな」
「じいは一言しか喋んないから無理して喋る必要はないよー。いつも通り僕らで話を進めるから。ね?兄さん達」
子供の男が言うと体が傷だらけの男が
「そうだな。わし達で話を進めるからな。じいは座っていてくれればいい」
「・・・感謝」
じいと呼ばれている老人は子供の男と体が傷だらけの男に言うと4人が会議を開いている間に1人の老人がマゴウの家に入る。
「やぁ。どうだい4人とも。キナ・ドーマはやれそうかのう?」
「いやはやそれの会議中ですよ。メギス殿」
メギスと呼ばれた老人が会議に参加し、集落奇襲についての作戦を5人は練っていた。
俺たちは集落に戻り、アルフレの家に帰るとミワが泣きながら俺に抱きついてきた。
「に、兄様ぁぁぁぁ。兄様強いから心配はしてなかったけど不安だったよぉぉぉぉ。心細かったよぉぉぉぉ」
「すまないなミワ。心配をかけて」
「心配はしてないよ。兄様は強いからちゃんと生きて帰ってくるってわかってたもん。ただ兄様がいなくて私が不安だっただけ!」
ミワは可愛い顔で俺に向かって言うが泣き顔のせいで可愛い顔が台無しだ。全く。可愛やつめ。台無しになってしまってもこんな不安がるような妹がいれば可愛くて愛おしくなるじゃないか。
「女神様。無事で何よりです」
「ええ。キナの妹さんがヨトリさんをこちらに送ってくださったのでおかげで助かりました」
アルフレはミワに頭を下げるとミワは
「別にあんたの為じゃないから。私のためにしたことよ。ヨトリが行けば兄様はもっとはやく帰って来れると思ってね」
「どうして俺たちが敵に襲われているとわかったんだ?」
「それはあまりにも帰りが遅かったら何かあると思うじゃない。夕方頃に出て行ってこんな夜中になるまで帰って来ないんだから。襲われてなかったら襲われてなかったで早く連れ戻してこいとヨトリに頼んだけどね」
ミワがヨトリに言うとヨトリは
「ほんとこっちはとばっちりよ全く。こんなお守りをしないといけないなんて」
「すまなかったなヨトリさん。助けてくれて本当にありがとな」
アルフレはヨトリにも頭を下げるがヨトリは「礼なんかいいわ」と軽くあしらった。




