ベルガルフ・マゴウ ?
「い、いてぇ!いてぇよ!なんだこれは!なんでこんな奴がこの集落に」
ベルガルフは地面に転がりながら腹部を押さえて言う。チドラは急に力が抜けたのように片足を膝につけ
「うぐ。これは、力が抜け」
「チドラ!」
俺はチドラに近づこうとするがチドラは
「主人!そこで見ていろ!これは我の失態!自分のミスは自分でとりかえす!」
チドラは力が抜けながらもなんとか立ち上がりながらベルガルフに近づく
「は、はっはぁ。今は、ちかづくな、よ。ノリが、悪いな」
「知るか。そんなこと我のしったことではない」
チドラはベルガルフの腹部を何度も殴り続ける。よれよれになっていようがやはりチドラはチドラか。心配しなくてもいいようだ。
「く、くくく!」
「何がおかしい。ザコ人間」
「お前らが、能天気な、脳みそ、してるから、さぁ。思わず、わらっ、ちまったよ。俺っちは、たしかに、ベルガルフ・マゴウを名乗った、が。こんな、弱いと思う、のか?外道の、ベルガルフ、がさぁ!」
チドラに腹部をなぐられ続けもう完全に死を悟ったのかベルガルフはいう。
「ふん。負け惜しみか?それとも我に殺されてしまうから最後くらいは遺言を残そう的なやつか?人間の考えはわからんな」
「はっ、はぁ。なんと、でも、思うが、いい。はっ、はぁ。最後に、お前みたい、なのと、やれて、よかった、ぜぇ。忠告、だが、ぁ。マゴウ村には、気をつけ、ること、だぁ。マゴウは、ベルガルフ、は、1人じゃ」
ベルガルフを名乗った男はそのままピクリとも動かなくなる。
「お疲れ様でしたチドラ様」
ジョーはチドラに近づいて頭を下げ俺もチドラに近づくとチドラはその場で倒れ
「すま、ない、主人。しばらく、休ませて、もらう。もう、立て、ない」
「おう。おつかれチドラ。今アルフレの家に担いで行くからな」
俺はチドラを背負ってアルフレの家へと戻る。
アルフレの家に戻り中に入るとミワが俺を見た瞬間俺に抱きついてきた。急なことに俺は背おっていたチドラを地面に落としてしまった。
「兄様!ご無事でしたか!」
「ああ。俺は大丈夫だよ。ただチドラが少しやられてな。衰弱が激しい。俺の回復魔法じゃ完璧には回復できないからミワ。頼めるか?」
「もう。兄様の頼みじゃ仕方ないわね。ほらチドラ行くわよ」
ミワは地面に転がるチドラの足を引きずってアルフレの部屋の端っこで治療を開始した。




