鉄球のマンルー
「物騒なお客様ですね」
ジョーは男に接近していき男の懐に入ると腹にパンチをくらわせる。
「うぐっ!なんじゃいわれぇ!」
「ふむ。人に名を聞く時は自分からと言われたことはないのですかな。筋肉おじいさん」
俺とチドラは急いでジョーと合流すると筋肉男はジョーに自分のことを名乗りだす
「は!それもそうだな!死にゆく前に名前ぐらいは教えてやらないとな!墓にも入れねぇだろうからなぁ!俺様の名はマンル・ルガー!帝国の冒険者でランクはAランクだ!周りの奴らからは鉄球のマンルーと呼ばれていた!」
「ふむ。マンルー殿ですな。わかりました。私の名はジョーです」
「ジョーか。男らしい名前じゃねぇか!それじゃああの世にいけやぁ!」
マンルーと名乗った男は鉄球をジョーにぶつけようとし、ジョーは避けようともせずにマンルーの攻撃を正面から受け止めようとする。
「危ないぞジョー!避けろ!」
「ご安心をキナ殿。この程度避けるまでもありませんから」
ジョーは拳に力を入れると
「鉄拳!」
鉄球を正面から拳で殴り、マンルーの鉄球をおしかえす。
「なぁに!俺様の鉄球を返しただと!」
「油断大敵ですよマンルー殿。あなたがいくら帝国では強い方でいらしても私達3人には遠く及びません。ですよね?キナ殿」
ジョーはマンルーの顔面を鉄拳で殴りながら俺に言う。そうだな。この程度の男ならまだヨトリの方がかなり強い。こんな鉄球を振り回すしかのうのない奴よりは。
「あがっ!ふっざけるな!俺様は鉄球のマンルー様だぞ!てめぇらごとき三下がかなう相手じゃないんだ!」
「敵の力量も分からずそんなことを言っているものに勝利はありませぬ。失言ですがどうせ弱い魔物を倒したりしてAランクとやらにまで上り詰めたんでしょうね。ですが私からすればあなたはザコでございます」
ジョーは顔面を殴った後に横腹、胸、両方を鉄拳で殴りボコボコにしマンルーを戦闘不能にまで追い込むと
「さぁ。私は無益な殺生はこのみません。足はまだ動くでしょうから早急に帝国に帰りなさい。鉄球は預からせていただきますが」
ジョーはふらふらでも立ち上がるマンルーに言うとマンルーは
「ふ、ざけるな。俺様、がこんな、とこで負けたら、冒険者としての、メンツ、が」
「そうですよ。たかだかアルフレの護衛ごときにやられたなんてAランク冒険者の恥ですよ」
誰かがマンルーの背後からマンルーを槍で突き刺し、マンルーは自分に刺さったものを見ながら
「あ、ああ、な、んで」
槍が引き抜かれるとマンルーは地面に倒れピクリとも動かなくなった。




