エルフ内乱
コミの家に泊まることになり、ミワと共にコミの家で寝ていると外が急に騒がしく俺は起きる。
「なんだ。せっかく寝たのに騒がしい」
俺はコミの家から出て外を見ると外では長であるエゴンが地面で斬られて倒れていた。
「お、おい!何があった!」
「あ、あ、ああ」
エゴンの目は死んでおり下手をすれば死にそうなくらいの傷を負っていた。俺は回復魔法をかけながらエゴンに問いかける。
「エゴン!おい!何があった!」
「あ、あ、ああ」
エゴンはビクビクと痙攣しておりどうやら何かを喋るのがきついようだ。
俺はなんとかエゴンを喋れるようになるまで回復魔法をかけていると頭に直接誰かが語りかけてくる。
「地龍様の、主人、わしの、声が、聞こえ」
「ああ。聞こえる!聞こえるぞ!言ったい何があった!」
俺は頭に聞こえてきた声、おそらくエゴンが頭に語りかけているんだと思い頭に語りかけてくる声に対し返事を返す。
「ふおっふおっ。まさか念話できる人間がいようとは、思いませんだわ。すいません。わしにはもう時間がないのでこんな念話しかできませんじゃ」
「そんなことをいうな!今回復魔法をかけてる!だから諦めるな」
俺はエゴンの傷を治していたがエゴンの傷は全く塞がらずとめどなく血があふれてくる。
「わしはもう助かりません。これは同族の者をちゃんとまとめられなかった長としての罰なんでしょうな」
「・・・この傷同族にやられたのか?」
俺はエゴンに聞くとエゴンは
「そうですじゃ。同族は前の人間に対する憎悪がすごかったんでしょうな。夜にこのコミの家に奇襲をかけようとしていたんじゃ。わしは慌ててとめにはいったが同族は怒りのままにわしに無詠唱魔法を放ってな。おかげでわしが同族の、コミ以外の生き残りを殺すことになってしまったんじゃ」
俺はエゴンから離れた位置を少し見てみると確かに数人エルフのような人らがバラバラに刻まれて遺体となって倒れていた。
「はぁ、はぁ。すまん、どうやら、わしは、もう」
「ばか!諦めるな!まだ大丈夫だ!だから!」
「ふ、ふおっふ、おっ。地龍様の主人、治療、ありがとう、ございます、じゃ。じゃ、がもう、よい。わしは、もう」
「まだだ!まだ!」
「わしのことより、コミの、ことを、お願い、します、じゃ。わしが、不甲斐ないせいで、同族は、もう、コミしか、いない。だから、コミには、好きな、ように、生きて、ほしい」
エゴンはそこまで俺にいうとそこで頭に語りかけてきた声が聞こえなくなる。そんな、まさか心臓が!
俺はエゴンの心臓に耳を当てると心臓の鼓動が聞こえなかった。




