炎龍の娘 3
「私が最初に人間の村であった人間は確かメギスとかいうやつドラ」
「メギスにあったのか?しかしそれで炎龍の娘とバレたわけじゃないだろう?」
俺はサラスコに言うとサラスコは頷く。
「最初は人間の村を案内してもらっていただけドラ。ただ時間が経つごとに私の魔力をなぜか吸われていたんドラ。魔力の扱いに慣れていない私の人間化は次第に竜の羽が背中に少し生えてしまって私が龍種とバレてしまったドラ」
「龍種だとバレて大人しく捕まったのか?」
「そんなわけないだろうドラ。これでも私は五龍王、炎龍サラマンドールの娘ドラ。羽が生えてきたのを感じた瞬間逃げようとしたけど奴は私に魔法を放ってきたドラ。私は空に飛んでいたから避けて逃げようとしたけど逃げようとした時奴はありえない行動に出たドラ」
興奮しすぎているのか人間化が少し解けてサラスコにはツノや尻尾が生えたりしてきた。
「奴は村の人間に対し炎の魔法を放ったんドラ。私は咄嗟の判断で村の人間を庇ったドラ」
人間を燃やそうとしたか。確かにメギスの奴らならやりそうなことだ。自分以外の人間はどうでも良さそうな奴だからな。
「私が庇った後、私はもろにメギスの魔法を直撃でくらって意識を失ったドラ。それでどれくらい意識を失っていたかわからないけど次に目がさめた時には牢屋のなかにいたドラ。そして私が目を覚ました頃に私を捕らえた人間が私に対しこう言ったドラ」
サラスコはいいたくないかのように一度、黙った後にあらためて
「私を炎龍を呼び寄せる餌にすると、お前はどの龍かの娘なんだろう?と。私は炎龍の娘とバレないように黙り続けたドラ。炎龍の娘が捕まったとなればお父さんの恥にもなるドラ。私はメギスと人間に囚われながら実験材料にされて数ヶ月後くらいにお父さんが私を助けに牢屋まで来たドラ」
「そうか。炎龍と連絡がとれなかったのは誰にも迷惑をかけず娘を探すためだったのだな。奴め。何かあれば相談しろとあれほど言ったのに」
チドラはサラスコの話を聞いて不機嫌になったのかサラスコを地面に下ろした後に「我はまたエルフが隠れている里の結界を探す」と言って俺たちから離れていく。
「アースラ様。私の話を聞いてイラついたんだドラ。私のせいでお父さんが捕まったから」
「なぜだ?助けに来てもらったんだろ?なら普通に」
「お父さんは私を逃した後メギスに戦いを挑んだドラ。ただ逃走中、私は捕まっていて体が疲労していたのかすぐに捕まってしまって私を解放する交換条件でお父さんは捕まったドラ」
サラスコは俺にそれだけ言うと自分の不甲斐なさから涙を流していた。




