炎龍の娘
「ご、ごめんドラ」
ぶつかってきた女、少女がチドラに謝るとチドラは
「お、お前もしかして炎龍サラマンドールの娘、サラスコじゃないのか?」
「な、なんでお父さんの名を知っているドラ!まさかあなたは帝国の手先ドラ?」
チドラがサラスコと言った少女に言うとサラスコはチドラに聞く。
「我はチドラ。本当の名は地龍アースラ。五龍王の一角である。父上から聞いておらぬか?」
「え。ち、地龍アースラ様は人間体を持っていないとお父さんから聞いたドラ!ただアースラ様の気配が近いからお父さんにアザトス村にまで逃げろと言われたドラ」
サラスコはチドラに言うとチドラは
「我は主人。あそこにおられるキナ・ドーマ様と契約しキナ様の下僕となりキナ様が快適に過ごせるよう人間体になることにした。もちろん龍化もできるぞ。我のこと気配でわからぬか?」
チドラが俺をさして説明するとサラスコは意識を集中して何かを感じるようなことをして数秒後
「た、確かにこれは地龍アースラ様の気配ドラ!地龍アースラ様!お願いがありますドラ!父を、お父さんを助けて欲しいドラ!」
サラスコはチドラに泣きつきチドラはサラスコを抱っこしながら連れてくると
「主人。この少女は五龍王の一角、炎龍サラマンドールの娘、名はサラスコと言います」
チドラがサラスコの自己紹介をするとサラスコは「よろしくドラ」と俺に軽く挨拶をする。
「ふむ。なぜ五龍王、炎龍の娘がここに?」
「・・・実はこれは隠したかったのですが炎龍の娘がいるとバレてしまった以上主人にも協力して欲しいのですが」
「早く説明をしろ。やることは他にもあるんだから」
俺がチドラに言うとサラスコは怒りながら
「人間!それがアースラ様に対する態度ですか!いくらあなた様が主人といえどアースラ様に対する不敬は許さないドラ!」
「構わないから。サラスコ。お前は黙っていなさい」
チドラはサラスコに言うとサラスコは「すいませんドラ」と謝りチドラが口を開く
「実は5年前、主人様といない時があったのだがその時我は炎龍サラマンドールに呼ばれた。五龍王は頭で念話をすることができましてな。固有の能力的なものだと思っていただければ」
念話ね。俺が女神様からいただいた加護みたいなもんかな?
「それで炎龍は我にこう言った。俺はもうだめだ。友よ、娘を頼む、と。それだけいい残し我との念話が終わり、それ以来我から奴に念話を届けても繋がらないのだ」




