亜人
「ほう。よくわしの魔法を防いだな」
「ふん。弱い魔法使いの攻撃なんざ聞かないよ」
俺はオーガスに言うとオーガスは
「弱い魔法使いか。なら加減せんでも良いよな?いささかお主のように若い才能あるべきものを殺すのは心が痛むがこれも依頼でな。悪く思うなよ小僧」
オーガスはまた無詠唱でファイア・ボールをうってくる。ふん。この程度女神様から頂いたであろう防御の加護で
「甘くみるなよ小僧。わしとてメギスの名を称す者。防御の魔法など如何様にも出来る」
オーガスは片腕を手に出し指をパチンと鳴らすと俺がはった防御の加護でつくった壁が消える。
「何!?」
「ほう。これは興味深い。魔力を使わぬ壁とは。だがもうお主は詰んだ。さらばじゃ」
俺はオーガスの魔法を体で受けると先ほどなど比にならないほどの威力であり、かなりの激痛がはしる。
「うぐ!」
「に、兄様!」
俺はオーガスから逃れるためにミワを抱きながらわざと川に身を投げた。
「ほう。川に身を投げたか。まさかの自殺を図るとはのう。いくらわしがおそろしいとはいえそのようなことをするとは。興ざめじゃ。まぁ生きていればまた会おう。小僧」
ああ。俺も次に会った時はてめぇをボコボコにしてやるよ。
俺とミワは川にのまれそのまま川の流れに身を任せて俺は意識を失った。
「起きろ。起きろ!」
ん?俺は、川に身を投げてそのあと・・・。誰かの声が聞こえるということは運良く生き残れたか。
俺が目を覚ますと俺の目の前には人間?じゃない、亜人?のようなやつがいた。
「おい!こっちの人間は起きたぞ!そっちは?」
亜人?のようなやつが近くにいた亜人?に聞いたのか
「こっちはまだ寝てる!」
遠くにいる亜人?らしき人が言うと俺は
「こ、こは。どこ、だ?」
「人間ここはベルライト川の近く。お前さん達はこの近くに漂流していたんだ。あ、言葉わからないか?」
「いや、はっきりはわかるけど」
俺が亜人らしきやつに言うと亜人らしきやつは「え?」と驚く
「人間がなぜ私達亜人の言葉?最近の若者はそんな早く亜人語を習っているのか?」
亜人語?そんな言葉は習ってないし、本でも読んだことはない。家にあった本には亜人はいむべき存在と書かれた一文くらいしか亜人についてはわからなかった。
「私の名はキスキル。種族はラガーオークだ。人間からすれば亜人と呼ばれている」
俺はキスキルと名乗った亜人をみると確かに姿は俺が転生する前にいたゲームなどでよくみるオークの特徴に似ていた。




