人生は詰んでいる
「はぁー。今日もダメだったかー」
俺の名前は阿村 江。年齢は25歳。就職に失敗し続ける男だ。
俺は昔から失敗が多く生きていくのが正直辛い。小学生の頃はよく仲間外れにされ汚らわしくもないのに汚らわしいとか言われ続け、中学生の時は読書の本で少し過激めな絵が入っているだけで変態と呼ばれ変態扱いされてきた。高校なんて冤罪で学校に行けなくなり高一で学校を辞めてそれから二年くらい引きこもりで親のスネをかじりつづけていきてきたが18歳になったころに父親に
「私達は働こうともせず家でぐーたらするお前をこれ以上家に置いておくわけにはいかん。これだけやるから家から出て行け。そして私達家族にもう関わらないでくれ」
父親にそう言われ俺は少しの金と最低限の荷物だけで家から追い出される。追い出される際母親は泣き崩れ1人だけいた兄妹の妹は俺をゴミを見るような目で見ていた。
そうして家から追い出されて7年俺は数年はなんとかバイトをして生きて来たがどれも長続きせず、この歳だとそろそろ定職についた方がいいかと思い最近就活を始めたが全くうまくいかない。はぁー。ほんとどうしようかな。もうバイトで稼いできた金も少ないし、今のバイトの金が入るまでどう生きていこうか・・・。
バイトしている今なら父さんから金借りれるかな。
俺はとりあえず7年ぶりに家に帰ることにした。
家の近くにまで着くと家の前にすごく美人な姉ちゃんがいた。
俺が家に入ると美人な姉ちゃんに肩を掴まれ
「ちょっと。家になんのようですか?」
美人な姉ちゃんに言われて俺は
「え?ここは阿村家ですよね?」
「ここは阿村家ですよ。家族構成は母に父に私の3人家族ですよ」
「は?阿村 江という25歳くらいになる方がいるかと思いますが?」
俺は自分のことを言うと美人な姉ちゃんは「ぷっ」と笑い
「あんた江?何しに来たの?あんたうちから追い出されたじゃない。父さんもあんたは二度と帰って来るなって」
「俺を知っているってことはお前は加奈か?」
阿村 加奈。俺の妹。年齢は5歳年下だから今は多分20歳くらいかな。こんなすらっとした美人になるとは。
「早く帰りなさいよ。あんたみたいなクズな無能なクソは家にいらないのよ。あたしこれからデートで今彼氏を待ってるの。今来たら恥ずかしいから早々に消えてちょうだい」
手をペッペッと俺にして追いかえそうとする加奈。俺が「へいへい」と言ってこれからどうしようかなーと思っていた時、家の前に知らない男が現れ
「加奈ー!死ねやこのくそがぁぁぁ!」
男がナイフを俺に向けて刺して来た。
「・・・え?」
「・・・あ、あんた誰だよ!加奈は今彼氏を待っていたはずだからここには加奈しかいないと思って目の前のやつを刺したのに。あ、あ、あ!」
男は俺を刺した後に驚き、俺はぼやけていく視界を最後に加奈が俺を笑いながら見た後逃げていくのを見た。
ああ。最後がこんな。クソみたいな妹のせいで死ぬなんて。ほんと俺の人生はろくなことがないなぁ。
俺は多分そこで死んでしまった。