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漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
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ステータスと創造スキル

よろしくお願いいたします。


「この世界の魔素で地球の人間が亡くなるなら、何故俺達は無事なんだ?」


 蒼兄さんの言うとおりだ。

何故、私達は生きているのだろう。


『これは私の推測なのですが…

まず間違いなく自然の天災ではありません。私達や家ごとなんて、どんな大きな災害が起きるか想像も出来ません。ケットシーの王も違います。流石の王もこの規模の転移は無理です。災害の問題もありますし、結局この二つでは魔素の問題が解決できないのです』


 そうなると、残るは神による転移である。


『神ならば転移時に身体を作り替える事が出来ます。しかし、大人数の転移に大規模災害、身体を作り替える、これらを行える神は数人いますが、あまり力を使い過ぎると深い眠りにつくか、自身の消滅です』


「自分たちが危うくなるリスクがあるのに、わざわざ俺達を転移させる意図が分からないな」


『そうなのです。何故、そこまでして皆さんを呼んだのか…もう全然分からないのです』


 先ほどの地震とこちらで起こったであろう災害、周りでは差ほど荒れていない様子だと相当な力を使い災害を起こさなかったとみえる。

 その上クリス達をケットシーにし、私達の身体を作り替えるとなると神自身、只ではすまないと。


「そっか、エクレアが分からないなら私達が考えてもあんまり意味無いよね。…ねぇ、私達の身体が作り替えられたなら魔法とか使えるのかな? ほら、ここはやっぱりあれよね!」


「ステータスオープン!!………なーんちゃって…」



 冗談で言ったつもりが、私の目の前に文字が表れる。



「「はぁ?!」」


 私と蒼兄さんが息ぴったりにハモる。


「…なんかステータス出ちゃった、蒼兄さん…どうしよう…」


父と母はポカーンとしている。

蒼兄さんと剛兄さんが私のステータスを覗く。



―――――――――――――――


【名前】 黒守(くろもり) (れい)

【種族】 人族

【年齢】 17歳

【職業】 魔獣使い 戦乙女

【レベル】 1

【固有スキル】 戦乙女の加護 戦乙女の恩恵 戦乙女の祈り スキル創造


【スキル】 鑑定 アイテムボックス


【魔法】 火魔法 風魔法 聖魔法


【従魔】 ケットシー(4)



 名前も年齢もあってるし、ちゃんと人だ、良かった。


「職業が二つもあるって、どういうこと何だろう」


 魔獣使いは何となく分かるけど、戦乙女って何だろう? 鑑定やアイテムボックスはテンプレよね。

 魔法もあるし、それよりもこのスキル創造はヤバそうな雰囲気がする。


「?!…この従魔のケットシー(4)ってクリス達のことなの?」


『『『『そうだよ』』』』


「本当に?!」


 思わず側にいたクリスをもふもふする。

 あー幸せ~、と暫く現実逃避。



「で、兄さん達はどうなの?」


 そう言うと兄達は何も言わずステータスを開いた。


「えっ何で?! 言わくてもステータス開けるの?!」


 うわー、なんかすっごい恥ずかしい。



―――――――――――――――


【名前】 黒守(くろもり) (そう)

【種族】 人族

【年齢】 20歳

【職業】 大賢者 古代魔術師

【レベル】 1

【固有スキル】魔法創造 魔法解析 魔法改変


【スキル】鑑定 アイテムボックス


【魔法】全属性魔法 支援強化魔法 回復魔法



―――――――――――――――


【名前】 黒守(くろもり) (ごう)

【種族】 人族

【年齢】 22歳

【職業】 神聖騎士 闘神

【レベル】 1

【固有スキル】 武具創造 武具の支配者(ウェポンマスター)


【スキル】 鑑定 アイテムボックス


【魔法】 水魔法 土魔法


 蒼兄さんは大賢者、古代魔術師、魔法は大賢者だからか全属性、支援に回復とか頭が良く器用な蒼兄さんらしい。

 剛兄さんは神聖騎士に闘神、ウェポンマスターとか、色々な格闘技や剣道がとても強かったからか、なんかもの凄く強そうなことになってる。


 そして問題はスキル、魔法、武具の創造の固有スキルだ。

 エクレアに聞いた所、そんなスキルは聞いた事がないという。

 ヤバい臭いしかしない。


「兄さん達はどう思う?この創造スキル」

「うーん…俺達のもだが、もしかしたら、父さんと母さんも…」


 私達は顔を見合わせる。



 よく分かっていない父と母に何とかステータスの開き方を教えて確認する。


 ハイ、ありました。

 かなりヤバめなのが。


―――――――――――――――


【名前】 黒守(くろもり) (たくみ)

【種族】 人族

【年齢】 40歳

【職業】 魔道具師

【レベル】 1

【固有スキル】 万物創造(陽)

魔改造


【スキル】 鑑定 アイテムボックス


【魔法】 土魔法


―――――――――――――――


【名前】 黒守(くろもり) 真由美(まゆみ)

【種族】 人族

【年齢】 38歳

【職業】 錬金術師

【レベル】 1

【固有スキル】 万物創造(陰)



【スキル】 鑑定 アイテムボックス


【魔法】 水魔法 回復魔法



 鑑定とアイテムボックスは標準装備らしい。

 職業も気になるが、まず年齢で盛り上がってしまう。

 25歳も若返ってるから気持ちは分かるけど、それは横に置いといてもらう。


 両親の固有スキル、父が万物創造(陽)、母は万物創造(陰)、私達の創造スキルは何となく予想はつくけど、両親の万物は未知数、その上、陰と陽である。

 予想が全くつかない。


 私と蒼兄さんであーだこーだと言い争う中、エクレアが助言してくれた。

 鑑定があるからステータスが見れ、知りたい項目に意識を集中させたら、詳しく調べられる。

 意識の集中がまだ難しいなら文字に触れると良いとのこと。


 まず皆それぞれが創造スキルを調べてみる。


《【スキル創造】既存または新たなスキルを作り出すスキル(ただし一部の固有スキルは除く)》


《【魔法創造】既存または新たな魔法を作り出すスキル》


《【武具創造】既存または新たな武具を作り出すスキル》


 私達の創造スキルは予想通りだった。

 なんか私だけ制約あるけど。



 そして…


《【万物創造(陽)】ユグガルド産の物を作り出すスキル》


《【万物創造(陰)】地球産の物を作り出すスキル》


 これが本当に物凄い代物だった。





「お母さん、後、いつもの入浴剤も切れそうだったよ」

「そうだったわ、今日買い物に行く予定なのにこんな事になっちゃって…あっ、洗濯洗剤も切れちゃったのよね」


 そう言うと母はテーブルに入浴剤、洗濯洗剤、その他思い出した物を次々と出していく。

 本当に何でも出てくる。


 食品、衣服、生活用品、その他諸々、色々な物が次々と…


 すべて元の世界の物と何ら変わらないのか色々な物を試してみる。

 生活用品も衣服類もいつもと変わらず大丈夫だった。

 しかし、皆が一番気になるのはやはり食べ物である。


「ねぇお母さん、これ、日の丸食堂のカツ丼じゃない?」

「そうなのよ、お米や野菜、お肉、加工食品だけじゃなく食堂やレストランのお料理まで出てきちゃったのよ」


 目の前にはカツ丼、定食、パスタにオムライス、ハンバーグ、デザートまである。

 因みに日の丸食堂とは近くにある行きつけの食堂で、ここのカツ丼は絶品なのだ。

 レストランもよく行く某有名チェーン店。



 匂いの誘惑には勝てず、ここで一旦食事にしようと皆、テーブルの椅子に座ろうとした時だった。





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