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漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
131/162

森の向こう側


「…麗…」

「どうした? っ――…」


 剛兄さんと蒼兄さんに呼ばれて、振り返った私を見た剛兄さんは僅かに眉をひそめ、蒼兄さんは小さく息を呑むと私の手元に視線を落とす。


「麗、それは…」


 私は無意識のうちに依頼書を手に取って抱え込んでいたようで、蒼兄さんに指摘され気付く。


「えっ?! こ、…これは……」


「…落ち着け…」

「向こうに座ろう」


 兄達に連れていかれ酒場のいつもの席を借りて座ると、私は先程思ったことを素直に話した。



「…分かった。その依頼を受けよう」


 いつものごとく蒼兄さんには反対されると思っていたから、予想外な展開に驚く。


「っ、本当にいいの?」


「ああ」


 後は剛兄さんと、顔を向ければ剛兄さんも頷いた。





 その後は、蒼兄さんによりあれよあれよという間に依頼の手続きは完了し、今はエリーナさんよりニースリスの町に行くための道を地図を広げて教えてもらっている。

 そして、その最中にギルドマスターが現れて私達が依頼でニースリスに行くと知ると、ダンジョン探索に関する説明は三日後になったと告げてきた。


 私達の依頼のせいで説明が遅れたのかと焦ったが、「少し時間が取れて丁度いいから気にするな」とギルドマスターが言うと彼は更に「気を付けて行け」と残し、二階へと消えていった。




 それから、急いで旅支度を整えてルナティオースを出発したのである。






 分かれ道を左へ進んでいる。



 兄達はあれから私が感じた事について何も聞かないでくれた。

 クリス達も妙に甘えてきたが、この事に関しては何も言わなかった。



 例え聞かれても私自身よく分からないので、とても助かっている。




 ニースリスへの道は大きな道ではないけど、それなりに整備はされていて辺りは開けていて凄く見晴らしがいい。


 道には人がいなかったのでクリス達は結構な速さで走っている。



 そして暫く進むと、左側に森らしきものが見えてきた。


 進むごとに森だと分かってきたのだが、何故か胸がざわざわする。



 私の異変にすぐに気づいたのはクリスで、クリスがスピードを緩めればジル、チャッチャ、チッチャも気付きスピードを落とした。


 ここで少し休憩を取ることになり、場所は森の手前になった。



「…麗、大丈夫か…」

「また声でも聞こえたのか?」


 剛兄さんと蒼兄さんに聞かれるが首を横に振る。


「…声は聞こえない。…けど――」


 私は森に目を向けていた。



(胸のざわざわが酷くなってきた…それにドキドキまでしてきた)



「ねぇ、蒼兄さん。この森の向こうはどうなってるの?」


「この森の向こうにも道はある。その道からニースリスへ行けるが遠回りになるな」



「別の道…」


 その別の道へ行かなければいけない。


 それも早急に――。



「剛兄さん、蒼兄さん。その別の道から行くことは出来ないかな…今すぐ行きたいの…」


 剛兄さんと蒼兄さんは顔を見合わせる。



「クリス。この森に魔物はいるか?」

『いるけど、弱いのばかりだよ。強いのはいないかな』


「…分かった。休憩は終わりだ。行くぞ…」


 蒼兄さんがクリスに魔物の有無確認し大丈夫と判断すると、剛兄さんが別の道に行くのを了承してくれたので私達は森へと足を踏み入れた。






 この数十分後、私達はある人物と出会うことになる。













チャッチャ『読んでくれてありがとな』


チッチャ『出番がにゃい…』

チャッチャ『ほんとそれな』


チッチャ『でもにゃんか次は何かある気がするにゃ!』


チャッチャ『あー、なんか最後意味深だったな』



チッチャ『にゃんか起こりそうだから、準備運動しとくにゃっ』


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