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漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
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お迎えが来る


「それでは、ここで暫くお待ちください」



 イケオジな騎士様にそんなことを言われ、私とクリスは応接室にポツンと取り残された。







 以前、グロウ君達に町の中を簡単に説明された時に騎士団の建物と、また別の場所にある兵士さん達用の建物があった。


 そして、ここはルナティオースの町の中心の北側にある大きな建物で、私達がいるのは騎士団の方の建物である。



 実はこの騎士団は町のではなく、正確にはここの辺境一帯を治めるヴェールフォルスト辺境伯が率いる騎士団なんだとか。



 兵士さん達の主要な建物はここより一回り小さめだけど、その分、兵士さんが常に常駐する場所が町の至るところにある。


 所謂、交番のようなところを想像すると分かりやすいかも知れない。




 少し待っているとイグニスさんとエドワードさん、フィンさんが、先程のイケオジ騎士様と数人の騎士様とともに応接室に戻ってきた。


「こっちの騎士団には俺の方から全て説明をしたが君達にも二、三、質問があるらしい」


 イグニスさんが私の代わりに今回の経緯を説明してくれたらしいが、イケオジ騎士様と一緒にきた騎士様の一人が「いくつか質問をさせてください」と申し訳なさそうにしている。


 イケオジ騎士様はルナティオース支部のエライ人で、私に気を利かせて質問をしている部下の騎士様は騎士団の中でも一番優しそうな騎士様のようだ。

 現に他の騎士様達はかなりの強面ムキムキマッチョな人ばかりだった。



 質問担当は優しそうな騎士様でも、周りを強面ムキムキマッチョな騎士様達に固められてるから威圧感は変わらない気がするんだよね。


 そんな微妙な空気の中での質問はすぐに終わった。




「すまないが俺達はここまでだ」


 ここでイグニスさん達とはお別れだった。



「本当なら送って差し上げるべきなんですが…」


「まだ仕事が残ってるんだよ。だからデートは今度だね」


 エドワードさんには気遣いのお礼と、きっとすぐに兄達が迎えにくると告げると苦笑いされ、フィンさんには…愛想笑いで手を振った。


 私は最後にもう一度イグニスさんに助けてくれた事への感謝を伝えた。








 そしてイグニスさん達が騎士団を出て行って、数分後の事だった。




「っ……なんか、すごい寒気が…」

『………』


 騎士団の建物全体をビリビリとした緊張感が包む。



「団長! 来ましたっ!!」


「っ! …分かった。今行く」


 団長さんことイケオジ騎士様は私達に一礼すると、他の騎士様達を連れて応接室を出ていった。


 こうして、また私とクリスは応接室にポツンと取り残されることとなった。


「これって、もしかしなくても……だよね…」


『…うん。だと思う』


 クリスに確認するも肯定されて項垂れる。



 このビリビリする感覚、これは蒼兄さんではなく剛兄さんの方だ。



 …間違いない。



 剛兄さんがお怒りだ。




 暫くするとビリビリが動き出した。


 確実にこっちに向かってきている。



『大丈夫。麗ねぇちゃに怒ってるんじゃないよ』


「う、うん。分かってる…分かってるんだけど…」


 兄達が近付くごとにビリビリも強くなり思わず姿勢を正した、その時だった。



 バンッ―――



 と、かなり乱暴に開けられた応接室の扉と同時に、座っていたソファーから飛び上がるように立ち上がると、私はギギギッと音が鳴りそうな首を扉へと向ける。




 そこには、とてつもなく不機嫌な蒼兄さんと()()()()()()()()()剛兄さんがいた。









◇◇◇◇◇◇


 騎士団を出たイグニスは、エドワードとフィンとは別行動をしていた。


 今回は何も言わずレイの元に向かった時とは違い、エドワードもフィンもイグニスの向かう場所は分かっているので二人とも文句は言わなかった。





 イグニスは目的の場所に着くと、冒険者達で賑わい始めた建物を見上げた。





「………」

「………」


 今、イグニスの目の前に座るのは冒険者ギルドのギルドマスターである男、マティアスだ。



「報告は受けている。…思っていたより早いな」


 マティアスはレイの報告を思い出すと殺気を放つも、それは一瞬で終わった。




「まぁ、事が事だしな。伝説(ケットシー)を従魔にする者が現れたんだ。そりゃ良からぬ事を考える奴が出るさ」


()()()()何処まで掴んでいる?」

「ははっ、さぁな。大体はアンタの想像と大差はないんじゃねぇか」


 マティアスは相変わらず、この男は食えないなと心の中で呟く。




「そういえば、あいつはどうしてる?」


 イグニスが素知らぬ顔で話をすり替えてきた。



「先程までここにいた。が、彼女の一報を聞いて仲間と飛び出していった。今頃は他に奴らの一味や()()()()()がいないか探っているはずだ。入れ違いだったな」

「いや、元気そうならそれでいい」


「最初の頃は頻繁に会いにきて嫌がられてたからな」


「はぁ。昔は素直で可愛かったのに…ついこの間まで俺の後ろを付いてまわって――…」



 「そんなことを言っているから嫌がられてるんだぞ」とマティアスが言っても、昔に思いを馳せるイグニスの耳には届くことはなかった。











チャッチャ『読んでくれてありがとな』



チッチャ『明けましておめでとうなのにゃ!』

チャッチャ『もう1月7日を過ぎたから、寒中見舞いだな』


チッチャ『よく分かんにゃいのにゃ』

チャッチャ『今年の初投稿だから、まぁいいか』


チッチャ『あいさつもそこそこなのにゃ』

チャッチャ『そこそこって』


チッチャ『早く麗ねぇちゃのところに行くにゃ!』

チャッチャ『お前、麗ねぇちゃが本当の目的じゃないだろ?』

チッチャ『にゃ、にゃんのことかにゃ…』


チャッチャ『バレバレだぜ。まぁ、俺も同じだけどな』


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