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漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
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地上への帰還


 血の気が引きそうになりつつも、どうにか話を逸らそうと試みる。



 結果は、何とか成功というか、結局は「早くオークを片付けた方が良いんじゃないのか」と蒼兄さんの一言に助けられてしまった。




「えーと、そ、それじゃあ私はあっちのオークからいきますね」


 そそくさとクリス達を連れてその場を離れる。

 あのまま、あそこにいたら私がオークエンペラーを倒した話になりそうだったので急いで逃げたのだ。


 少し離れた場所では、既に剛兄さんがオークキングを回収し終わっていて、オークエンペラーは蒼兄さんが回収するところだ。


 私は端っこの方で普通のオークを回収している。


 最終的に剛兄さんのところにチッチャ、蒼兄さんにはチャッチャが行ってオーク回収を手伝っていて、私の回収にはクリスが手伝い、ジルは私の護衛という名目でオークには触れていない。



 大部屋のオーク回収が終わり、剛兄さんとチッチャが別行動のオーク回収へ、他の私達は出口に向かいながら途中のオークを回収することになった。




 こうして、オーク討伐と急遽分かったダンジョン魔力の侵食とその封印を完了して、私達討伐隊と調査隊は皆、無事に地上に帰還することができた。








◇◇◇◇◇◇



「んー、やっぱり外の空気の方が良いかも」


「そうよねぇ、でもここはまだ良い方よ。中には水浸しの地下遺跡とかダンジョンとか、あと一面海のダンジョンとかもあってね。湿気で髪がうねるし、海は潮でベタベタになって大変なのよぉ」


「ダンジョンに海ですか?!」


「っえぇ、スゴい食い付きね。海どころか砂漠もあるわよ。まぁ海や砂漠は滅多にないけど、草原や森のダンジョンならこの国にも一ヵ所あったわね」


 暗くじめっとした隠し通路から出て、肺に外の美味しい空気を取り入れているとアランさんが声を掛けてくれて、次いでに、とても興味深い情報を教えてくれたのだ。



「草原…森…海…砂漠……ダンジョン楽しそう…」


 そんなことを呟く私の少し後ろには、「余計な事を…」と言葉を漏らし頭を抱える蒼兄さんと目を閉じ考え込む剛兄さんがいることなど知るよしもなかった。












チッチャ『読んでくれてありがとなのにゃ』



チャッチャ『あーあ、あの防具屋のオネェ、麗ねぇちゃに余計な事言っちまったぜ。ありゃ暫くダンジョンしか頭にないな』


チッチャ『ワクワクにゃ。海も砂漠もテレビしか見たことないにゃ! 早くダンジョンに行きたいのにゃっ』



チャッチャ『あー、こっちもか…』


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