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漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
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土魔法と職人


『そろそろ、この穴を閉じたいんだけど、見学は…もういいよね?』



 チャッチャとチッチャがウォルターさんに突撃して少し経った頃、クリスがギルドマスター達に声を掛けた。


「最後までは無理か?」

『ここから先はケットシーの仕事だから、主である麗ねぇちゃとその家族以外の人間の立ち会いは無理かな』


「分かった。では我々は一旦下がろう」


 この国の国王陛下のお達しのお蔭か、あっさりと引くギルドマスター。


 そのギルドマスターの言葉にいち早く反応し、よろけながら部屋を出たのはウォルターさんだった。

 あの様子だとダンジョンの魔力云々(うんぬん)と言うよりチャッチャとチッチャから逃げたようだ。


 因みにウォルターさんはチャッチャとチッチャにこの小部屋に引きずり込まれ、二匹に挟まれ…どつかれ…全力スリスリされていた。


(あの子達にあんなに小突かれ回されたら、流石にふらふらになるよね。…ごめんなさい)


 やっぱり【深紅の薔薇(クリムゾンローゼス)】の皆さんには、何かいい感じのお詫びの品を用意しないといけないかなと、改めて思った。








◇◇◇◇◇◇


『じゃあ、始めるよ』


 ダンジョンの魔力が漏れ出ている壁の前にクリスだけを残し、私達は後ろへと下がっていた。



 ギルドマスター達が部屋から出て、残るのは私と兄達、そしてクリスとジル、チャッチャとチッチャだけだ。

 シオン達は鞄の中でスヤスヤと寝ている。



 クリスを見ているとクリスから魔力が壁へ放たれたのが分かった。


『あたし達ケットシーの魔力は特別なの。魔物もダンジョンコアもケットシーの魔力、ひいてはケットシー自体が大の苦手なのよ』


 ジルの説明通り、壁の穴から流れ出る嫌な感じのダンジョンの魔力が、クリスの魔力から逃げるように壁の穴へ戻っていく。


『後は封印だね』


 そう言うとクリスは無詠唱で魔法陣を何重にも発動させる。



「……? えっ?! もう終わり?」


『うん。終わったよ』


 あっという間に終わってしまった。



『後は、あの壁の穴を塞がないとだけど…』

『にゃいにゃい!! ぼくがやるにゃ!』


 チッチャが意気揚々とクリスの隣に並ぶと土魔法を発動させる。





『できたにゃっ』



『おっ! 結構うまく出来てんな』


『うんにゃっ 麗ねぇちゃのクッキーやおにぎりより上手にできたにゃ!!』


『はははッ』



 チッチャとチャッチャ言うとおり壁は職人が直した様に綺麗で、まるで最初から穴なんて空いてませんでしたよと言わんばかりに物の見事に穴が塞がっていた。



 チッチャは以外と器用だった。



 …うん。

 でも、なんか凄く悔しい。




「わ、私だって料理がダメでも、壁ぐらいなら綺麗にできるもん」


「お前、土魔法使えないだろ」


 と、蒼兄さん。





 それなら左官で勝負だ!!













チャッチャ『読んでくれてありがとな』


チッチャ『にゃーにゃー〝さかん〟ってなんにゃ?』

チャッチャ『んー、左官は壁を直すプロだな。職人ってやつさ』


チッチャ『プロなら麗ねぇちゃに〝さかん〟はムリにゃ』


チャッチャ『おいおい、そんなハッキリ言ってやるなよ……まっ、同感だけどな!』


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