表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
漆黒のヴァルキュリア  作者: 月之黒猫
104/161

オークの異常繁殖


 奥の方では大きな音とほぼ同時に断末魔のようなものも聞こえた。



『にゃにゃ?! 豚さんにゃ!!』


 慌てて先に進もうとするチッチャを剛兄さんが制止する。


『チッチャ。慌てなくても大丈夫だよ』

『でも早く行かないと全部やっつけられちゃうにゃっ』


 言い聞かすクリスと、早くオークをやっつけたいチッチャ。



『心配すんなって。流石にあの数じゃあ、直ぐにはどうこう出来ねぇだろ』


 チャッチャの言葉にグレンさんの表情が強張り、ギルドマスターも眉を(ひそ)める。



「…オークが今、どのくらいの数なのか分かるんですか?」


『まぁね』


 グレンさんの問いにチャッチャが素っ気なく答えた。



「一日前の通路内部の最終報告でオークの数は百を超えた所だった。今はどのくらいの数か教えてもらえるだろうか」


『まぁ、俺よりもクリスに聞いた方がいいぜ』


 ギルドマスターがチャッチャからクリスに視線を変えた。



『……今、この階に四十一匹、下の階には二百五十匹はいるかな』


「なっ…」

「…やはり繁殖が早すぎるな」


 言葉に詰まるグレンさんと考え込むギルドマスター。


「これはあまりにも異常だな」

「……成長促進の魔道具でしょうか」


「成長促進の魔道具?」



 私の問い掛けに答えたのはグレンさん。


「はい。今は消失した魔道具の一つで、家畜を早く育てるための魔道具と伝えられています。三百年前に一つだけ発見され文献に書き残されているものです。先刻、王宮の魔道具師がこの成長促進の魔道具を再現したのですが、三百年前の物より効果は遥かに少ない物で、未だ改良中です」


「ということは、この遺跡に昔に作られた成長促進の魔道具があると?」


「このオーク達の繁殖力と成長は文献の三百年前の物より強力なようだ。まず魔道具では無いだろう」


 この遺跡に成長促進の魔道具があるかと言えば、ギルドマスターが否定する。



「――それに…」


「それに?」


「……微かに異質な魔力を感じる」



『………』



 ギルドマスターの発言にチッチャが僅かに反応する。


 それをギルドマスターは見逃さなかった。


「レイ。君の従魔は何か知っているようだな」



『し、知らないにゃ! ダンジョンの魔力が隠し通路に漏れてるにゃんて知らないにゃっ』


『あちゃー』

「「『『………』』」」


「ダンジョンの魔力?!」

「やはりそうか…」



(ダンジョンの魔力が漏れてる?! なにそれ!)


 驚くグレンさんと薄々感付いていたようなギルドマスター。

 ちらりと兄達を見やると驚いている様子はない。


「どうやら、ゴウとソウは知っていたようだな」


 険しい表情の蒼兄さんと変わらない剛兄さん。



『あにゃにゃにゃ…やっちゃったのにゃ』



 チッチャの呟きが薄暗い通路に響いた。












チッチャ『読んでくれてありがとにゃ!』


チャッチャ『ありがとにゃ! じゃないだろッ』


チッチャ『ゴメンにゃ。思わずペロッて言っちゃったにゃ』



チャッチャ『お前なぁ~』


チッチャ『てへぺろっにゃ』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ