遺跡へ出発
アランさんとアダムさんが最後で討伐隊の全員が揃う。
「皆揃ったな。これから南西の森の遺跡へ向かう」
ギルドマスターの一声で緊張が高まり気が引き締まった。
ギルドマスターの話によれば副ギルドマスターのグレンさんは先に偵察隊の人達と遺跡へ向かったということ。
そして私達も一通り顔合わせを終えたので、早々に遺跡へ出発する運びとなった。
◇◇◇◇◇◇
冒険者ギルドを出た私達は南の門へと向かう。
今は早朝、多くの人々はまだ寝静まっている時間帯だ。
この時間はまだ四つの門は全て閉じられているので、私達が南門に到着するとオーク討伐を知らされている門番さん達が直ぐに門を開けてくれる。
「ご武運を」
「ありがとうございます」
いつもの馴染みの門番さんも緊張な面持ちで、短いながらも応援の言葉をくれるので、私も笑顔で答えた。
ルナティオースの町を出ると草原を抜け、南西の森へと入っていく。
森は静まり返っていて異様な雰囲気だった。
「鳥や動物どころか魔物もいない」
「そうだな。出来るだけ水面下で事を進めてきたが彼らには効果は無かったようだ」
いつの間にか隣に来ていたギルドマスターが呟きに答えてくれる。
今回のオーク討伐は一部の人にしか知らされていないらしく、特に町の一般の人達のほとんどが知らない事だ。
理由は討伐対象のオークである。
オークはゴブリンと同じくその習性のおかげで女性には、ことのほか嫌われている。
嫌われ過ぎていてオーク肉は他の魔物肉の中でも、大量に出回っているにも関わらず食べない女性が多いとか。
それほど嫌悪されているオークの巣の発見という報告は、最近の異常な魔物の行動や町の人達の心情を鑑みて、今は伏せられている。
魔物に遭遇しない事をいいことに私達は遺跡へと急いだ。
グレンさん達との集合場所は、ルーク君達がオークに襲われてた場所だ。
偵察隊の人達とは今日が初めてだけど、彼らは冒険者ギルドでよく挨拶をする人達だった。
「では、早速ですが作戦の最終確認と、その後は早急に作戦に移ります。それでよろしいですね? ギルドマスター」
到着後、偵察隊の人達との挨拶も早々にグレンさんからの言葉にギルドマスターが頷く。
作戦もこのまま問題無く実行出来るとのことで、すでに隠し通路は一か所を除いて全て塞いでいるらしい。
「準備は出来ています。オーク達は、未だ気付いてはいませんが、それも時間の問題でしょう」
「じゃあ、後は突撃するだけでいいのね」
グレンさんに続いたアランさんはやる気満々で、それに釣られたようにチッチャとチャッチャがそわそわしだした。
私達は最終確認を終えると遺跡の入口へと向かう。
行き先は、私が見つけた唯一の進入経路となる、あの遺跡の入口だ。
静まり返る森の中を進むと、目的地の苔や草で覆われた遺跡が見えた。
チッチャ『読んでくれてありがとにゃ』
チャッチャ『早く暴れてーな』
チッチャ『豚さん♪待っててにゃ♪』




