第25話 盗賊討伐の任務
「あー怖かった・・・」
ネムリはボロ屋の自宅の寝床に入って考える。
あれは確実にヤバい奴だった。
そんな奴にイキってしまったのも内心ドキドキだった。
マイナス方向か
ふと出た言葉
深い意味はない。
結局、俺には力がない・・・
マイナス方向に行ったとして、強くなれないなら
ずっと下っ端のまま
ならば、せめてプラスの存在でいたい。
そんな事を考える。
だからといって、
いつ自分が我欲に敗けて、
おとぎ話の下人になるかわかったものではない・・・
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数日後、
ギルドでは『盗賊団アルメイヤ』の話題で持ち切りだった。
ここ数日の間にたくさんのお金持ちの家から金品を巻き上げたらしい。
そして、その一部を貧民街へバラまいているそうだ。
頭目は黒髪長髪の優男という噂
ネムリの脳内にあの夜の人物の顔が浮かび上がる。
いや、まさか・・・
そんな、まさか・・・
「どうした?ネムリ暗い顔して」
後ろから声を掛けられてびくっとしてしまう。
「ネムリ、お前に『盗賊討伐の任務の手伝い』を頼みたい」
「わかってる、わかってる、お前は非戦闘員だ・・・だから、見張りだけだ」
「じゃあ、今夜頼んだぞ、夜通しだからちゃんと寝ておけよ」
色々言いたいことはあったが、
下っ端に拒否権はなかった。




