第24話 盗賊団への誘い
底辺街から上層へのし上がるために必要なモノは何か?
コネや威厳や血筋や魔力、色々な要素があるが
結局の所『金』である。
で、この底辺街で、『
金』を手っ取り早くたくさん手に入れる手段は・・・限られる。
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ネムリは帰り道を急ぐ。
なんとなく嫌な予感がしたからだ。
もうこれ以上騒ぎに巻き込まれたくない。
だが、悪い予感は的中する。
道の先にイザヤと呼ばれた男が静かにたたずんでいた。
「よぉ兄ちゃん」
迫力ある様子に怯むまいと気をつけながら言葉を紡ぐ。
「どうも」
「さっきは巻き込んで済まなかったな」
「・・・むしろ助けてもらってお礼を言うべき所だ」
「あんたの思っていることを当ててやろうか」
「?」
「この世界は理不尽だ、上にのし上がるチャンスすらも潰されて、この底辺街で抑圧されて生きていくしかない、違うか?」
「まぁ、そうかもな」
「俺と一緒に上を目指さないか?」
なんで俺に?とか
どうしてそんなこと?とか
色々疑問が浮かんだが、
最初に出てきたのはその言葉だった。
「盗賊・・・か」
「ご名答、察しがいいな」
・・・
長い沈黙、イザヤは答えを待っている。
ネムリは間をおいて答えを返す。
「そりゃ・・・上に上がってるんじゃない、マイナス方向に堕ちてるだけだろ」
・・・
ふっとその言葉を鼻で笑う。
「俺には、その考えは、理想追いかけて現実見ようとしてない童貞野郎の言い訳に聞こえるが」
(誰が童貞だこら!)
ネムリは改めて言いなおす。
「なんと言われようと、意見を変える気はない」
イザヤはため息ひとつついて
「そうかい、じゃあな」
そう言葉を残してささっと消えてしまった。




