白い紙
真っ白な紙が好きだ
何も線が引かれていない紙がいい
白い紙の上には何でも書ける
字を書いても、絵を描いてもいい
どんな大きさで書いてもいい
私が書きたいものを遮るものは何もない
白い紙を手にした時、私の夢は膨らむ
この紙の上にどんな世界を作ろうか
私の中にある何が表現できるだろうか
たくさんのものを書きたい、描きたい
それなのに、いざ書こうとすると、何も書けない
私の頭の中は私が思っていたよりも空っぽだったことに、その時私は気がつく
巾着袋が好きだ
中に私の宝物を入れて、大切に持っていたい
目の前の空っぽの巾着袋
これから何でも入れることができる
宝物を入れて、私の大切な巾着袋にできる
空っぽの巾着袋を手にした時、私の胸は膨らむ
この中に何を入れようか
私の宝物をいっぱいに詰め込みたい
それなのに、入れるものが、見つからない
私の宝物って何だろう
私にとって大切なものが、自分でも分からないことに、その時私は気がつく
白いままの紙、空っぽのままの巾着袋
私が欲しいのは、本当は紙でも巾着袋でもなくて
ここに描くもの、入れるものなのかもしれない
後は私が書きたいことを見つけるだけだ
大切に持っていたい宝物を見つけるだけだ
考えを受け止めてくれるものも、宝物を守ってくれるものも、私には準備されているのだから
私は小さい頃から、なぜか巾着袋が好きでした。入れ口を縛った袋の形がかわいいから、というのもあるのですが、巾着袋を持って中に何を入れようか、と考えていると楽しくなってくるのです。お気に入りの巾着袋を見つけては買ったり、自分で作ってみたり。でも結局何も入れずに空っぽのまま、というい袋が私の周りにはたくさん。
似たようなことなのか分かりませんが、私は白い紙が好きです。文房具売り場で線が入っていない無地のノートを見つけると欲しくなってしまいます。巾着袋と同じで、ノートも結局は何も書かずに買ったまま、というのが多いのですが。
無地のノートや巾着袋に惹かれてしまう私の気持ちは一体どこからきているのか?ふとそんなことを考えてみました。