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もしも空が青かったら  作者: 緘霊
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ラブコメ&ギャグコメどんな事に巻き込まれる?





人生最悪な瞬間ってどんな人にもあると思う、あると思うよ、だけどね。。



「なんで。。。」

私は今、どこにいるのか。。草原です。なんで?って。知るかっ!!!



今日は本当についていなかった。


朝は、目覚ましの電池がなくなり鳴らず遅刻、会社にいく途中で水たまりにはまり、仕事では単純ミスを連発し周りに迷惑をかけ、子どもにはおばさんと呼ばれ。。

そして。。


「ごめん、別れてくれ」


恋人と付き合って三年目の記念日をお祝いするために食事に来ていきなり言われたのが、この言葉。

もうね、なんにも言えないよ、いきなりそんなこと言われても。

理由は、彼が勤める会社の上司のお嬢さんと結婚するんだそうです。

はいはい、私はお金持ちでも美人でもなんでもありません。

けど、情とかないわけ?情とか。。

。。。ないわな、あるなら恋人がいるのに他の女と会わないわな。。


そして、ヤケ酒でもしようと家に帰る道中でのこと。


「あっ!!」

気がつくと体が動いていた。

小さな茶色の子犬が道路に飛び出したのだ、もちろんその道路には車が走っている訳で。。


ぎゅーーと目をつぶり、子犬を抱きしめ、予想される衝撃にからだを硬くした。



そして、一番最初に戻るわけです。。



「なんで。。」

予想されていた衝撃はなく、不思議に思いそーと目を開けると。。


そこには、ただ何もない、広い草原が広がっていた。

そよそよと心地の良い風は私の頬を撫で耳には風にそよぐ草の音が聞こえてきた。


「ねぇ、そろそろ離してくれない?」


ふいに声がすぐ近くで聞こえた。

その声の主は私が抱えている子犬のようだ。なんだ、子犬か、ごめんごめん。。


「えっ」


尚も苦しそうにモゾモゾと動く子犬。。と思われる動物。。

私の認識では、犬は話しません!

混乱する私に犬と思われる動物は更に話しかけてくる。


「ねぇ?聞こえてるよね?苦しいんだって!」


小さな女の子のような声だ、もうここまで来たら認めるしかない。

そっと子犬と思われる動物を離すと、ブルブルと体を震わせ伸びをした。


「んー、やっと解放ね!あ、ごめんごめん、びっくりしたよねー、いきなり話せるんだもん!あ、そんなことより、ありがとうね、助けてくれて!もう死んだと思ったわ、私ー!どうしても向こうに渡らなきゃならなかったんだけどさー。。。


しゃべり続ける子犬もどき。。

なんなんだ、どうなっているんだ?!

この子犬もどきは、この際いいや、別に危害があるわけじゃない、それより。。



「ここどこ?!!!!」


そう、そっちが大事である。

私は確か会社の帰りにコンビニ寄ってお酒買って、家の近所を歩いていたはず。そして、車に引かれそうになったこの子を助けようとして、気がつくと。。。


草原。。。


別に草原が嫌いな訳じゃない、自然というものは偉大で心を癒して。。ってそんなことじゃなくて、なぜここにいるのかである。

悪い頭を必死で回転させて考えていたが、結果。。


「うん、分からんっ!考えても仕方ないこと考えても仕方ない!」


はい、私はこういう性格です。頭悪いのに考えても答えが出るわけない、なら今のこの状況どうにかしないと!こんなところに座ってても仕方ない!

よしっと立ち上がり、まだ喋り続けている子犬もどきに話しかけた。


「ねぇ、話しているところ悪いんだけどさ、ここでいるのもなんだし、移動してみようと思うんだけど、一緒に行く?」


ピタッと話を止め、可愛い耳をピクピクさせ丸い目をこちらに向けてくる。

か、可愛い。。

なに、この子、よく見るとめちゃくちゃ可愛いじゃない!茶色の毛はフワフワでぬいぐるみのようだ!トイプードル。。かな?犬ならばっ!

とりあえず、考えているようだがすぐに答えは返ってきた。


「行く行くー!だって、ここがどこかもわからないしさー、1人でいても仕方ないじゃなーい!まぁ元々、お礼もしなきゃならないし!!!あ、そういえば、名前教えてよー!私、サラっていうの!」


くるくる嬉しそうに回りながら話す子犬もどきはサラという名前らしい。

うん、可愛い!


「サラね、私の名前は、宮本あや!あやって呼んで!よーし、サラ、いこー!」


2人で草原をとにかく歩いてみる。この先何があるかなんて分からないけど、きっと大丈夫!だって、1人じゃないもの!


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