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004 会議室で現場が起こっている



 必死に私はそっちの興味はない。からかっただけ。と弁明していたショコラをおいて屋敷へと戻る。

 だがその後は、なぜか入浴をさせられて王城へ向かわされた。


 あれか? リチャード殿下の帰国途中で暗殺しろとか命令されるのか?


 正直、もう奴らと関わるのは遠慮したい。今日はもうお腹いっぱいだ。これ以上は胃がもたれる。


「あの国の王家はもうダメだ。こちらから人を送り込み、国ごとこちらへ取り込む」


 そう開幕の発言をしたのは、ガナッシュ国の国王陛下だった。

 そして、私はなぜかその発言を聞く事が出来る会議へ出席している。しかもハーヴィーの付き添いである従者の立ち位置ではなく、普通に会議用の席に着席して聞いているから困ったものだ。


「陛下。質問を宜しいでしょうか?」


「うむ。構わぬ」


「ありがとうございます。では」


 とガナッシュ国の貴族の1人が置物と化している私の変わりに質問をしてくれる。


「我が国の王子・王女ともに、隣国との縁談が結べる年齢の王族の方は既に婚約者がおられます。ですのでお相手はいかがされるのでしょうか?」


「うむ。もっともな質問だ。今、婚約者のいるものたちの縁を無理やり切れば、隣国と同じになってしまう。よって、我が国から出すのは第6王子だ」


 えっと、ガナッシュ国の第6王子ってまだ3歳だよね?


「皆の言いたい事は分かっておる。隣国の相手は第4王女だ。その者以外は血筋がハッキリとしないのでな」


 うん。隣国の現国王は元王弟だった人物だ。

 そんな人物でさえ、良く分からない相手の子持ちとか、ありえないね。


 その上、長男のリチャード殿下があの調子だ。

 実際にリチャード殿下は、適当に相手がいない令嬢を婚約者にしてガナッシュ国へ人質となる為に送り込まれてきたはずなのに、その説明を受けていなかったわけだし。

 勝手に他国で行なわれる会議から脱走するわ。その上、絶対にあり得ない相手を婚約者だと勘違いするわ。………もうリチャード殿下のことを考えるのはよそう。面倒だから。


「その第4王女はおいくつなのでしょうか?」


「公式に発表されていないが1歳だ」


 通常幼い赤子は死亡率も高い為、3歳になってからお披露目するのが常識だ。それがまだ1歳である相手を婚約者とするという事は、死んでも代わりを立てる事するという事だ。

 分かりやすく言うと、実際には血筋など関係ないって事だな。


 つまりは完全に国を乗っ取ると陛下は言った事になる。


「既に我が国へ協力する貴族は半数を超えておる。よって、現国王や他の王族たちは名前以外は表舞台から姿を消してもらう」


 うん。実現可能な案であるかどうか言えば、既に国を売った貴族が半数を超えているんじゃ成功するだろう。

 というか、どれだけ王家は貴族たちに恨まれていたんだって話だ。


 この辺は、没落させられた我が家も人の事は言えないので、受け入れよう。王家の実質的な消滅は私も望むところだ。


 会議に参加しているものたちは、この話を聞いて殆どの者が正しく現状を理解したようだ。


「そこで、今日集まって貰った本題だが、ここにいる者たちには隣国との縁を結んで貰う事となる」


 なるほど、それでしっかりと理解力のある貴族たちが集められたわけか。

 なら私は場違いも良いところだ。これはハーヴィーに巻き込まれたという事か?


「基本的には次代に合わせて縁を結んで貰えば問題ないが、あの国での我が国の影響力を与える基盤を固める為にも、可能なものは今の代からでも縁を結んでいくのに協力をして貰う」


 これは会議として集められているけど、実質は王命の宣言場所という事か。


「具体的にはトリュッフ侯爵家を再興させる」


 ふむふむ。………………ってトリュッフ侯爵家って私の家だった家名じゃないか!?


「当主はここにいるエリオットを据える予定だ」


 この陛下の提案に当然会場はざわめく。


「皆も知ってのとおり、隣国の貴族たちを切り崩すきっかけとなる王家によるノワール公爵家への冤罪事件を解決した影の功労者だ」


 他の貴族たちが、暗殺の件を知っているとは思えないので、何かとてもつもない捏造されたストーリーでもあるのだろう事は予想が付く。

 現に「殺されそうになった公爵令嬢を助けに1人で城に乗り込んだ男か」なんて呟きが聞こえる。偶然、あの場に居合わせただけだからね?


「このエリオットのおかげで、ノワール公爵家から我が国への全面的な協力を得られた。彼はトリュッフ侯爵の元嫡子だ。血筋的にも問題ない。没落した件は王家の冤罪だったという証拠も既に集まっている」


 会場のざわめきは感嘆の声へと変わる。

 どうやら、没落して逃げた先の国の事情でまた貴族に戻されるらしい。なるほど、だからエクレール様の傍付きとして学ばされていたのか。


「うむ。皆に反対意見はないようじゃな。我がガナッシュ国と結びつきが強いのがノワール公爵家だけでは負担が多いのでな。この件は早めに対処する必要がある。各自、隣国の貴族たちへの圧力に協力して貰いたい」


 そう、この話を締め括ると、ガナッシュ国の貴族たちは一斉に頭を下げた。

 つまりはこれは決定事項だ。拒否権どころか、こんな場で王命のような形で宣言されたら逃げ場さえない。


「おぉ。そうであった。肝心な本人への承諾がまだであった」


 いや、「おぉ。そうじゃった」じゃないよ。この食えない陛下め。

 十中八九、私がエクレール様を連れてきた時点でこの計画が頭の中にあったのだろう。出なければ、こんなに準備に時間が掛かりそうな用意が終わっていないはずはない。


「しかし、困ったのぉ。エリオットは我が国の民でもなければ臣下でもないので私が直接命を出すわけには行かぬ。どうすれば良いかのぉ。ハーヴィーよ」


 なんだ。この茶番は。

 絶対にさっきの王命よりもこっちが本題だろ!?


「はっ! 陛下。表向きはブリオッシュ家に仕えている事になっておりますが、我が家からも命を出す事は出来ません。申し訳ございません」


 おい。完全にお前もそっち側だろ!?

 絶対に心底楽しんでやってるだろ! お前の顔は見ただけで何を考えているか分かるんだよ!!


「では、本当に困ったのぅ」


「では、陛下。褒美を与えては如何でしょうか?」


「うむ。無論ガナッシュ国の要望を聞いて貰うのじゃから、復興の為の資金は全て提供しよう」


「はっ! もちろん復興の支援は必要かと思われますが、もっと個人的な褒美の方が本人もやる気が出ると思われます」


 おい。待て。何を言う気だ?

 その顔をやめろ!!


「そんなに都合の良い褒美があるのか?」


「はい。ございます」


「うむ。申してみよ。必要であれば、我々も協力しよう」


「はっ! ありがとうございます」


 この茶番を見ている貴族たちの顔がとても楽しそうな表情をしている。皆もこれがハッキリと楽しい(・・・)茶番である事を理解しているようだ。

 くそっ! この場には敵しかいないのか!?


「ブリオッシュ家の侍女をしておりますショコラという女性でございます。エリオットとは幼い時より共に育てられ、昔からショコラの事を好いております。これは我が屋敷の使用人の中では知らぬ者のいない話でございます」


 あぁ、そうかよ! 筒抜けでしたか!!

 他の会議の参加者達は、予想以上に楽しい内容なのか、あきらかにニヤニヤと笑い出した。


「ふむ。ならそなたの家だけで片付く問題ではないのか?」


「いえ、それがショコラは我が国の子爵家の生まれでございまして、近々、引退した元当主の後妻となることが決まっております。この件には我が家の力は及びません」


「そうか………。後妻か。若い時を年老いた者の元と過ごす事になるのか。不憫な娘だな」


 あぁ………まったく不憫だよ。私もショコラもな!

 

「誰かが少し、ある話に協力してくれるだけでその若い娘が救われるというのに困ったものだ」


「陛下を困らせてしまうとは申し訳ございません。子爵家の生まれであれば、正室として迎えても問題のないどこか侯爵家の当主様はいないものか………」


 明らかに演技がかった口調だが、その私を見る瞳は別の事を語っていた。


『俺達の幼馴染を。お前以外にくれてやる気はない』


 そう目でも語っていた………。


『お前が貰っても良いんだぞ? ハーヴィー。あいつが惚れているのはお前だ』


 必死にそう返事するように睨み返す。


「お前たちの仲が良いのは良く分かった。そのショコラという娘を交えて3人でしっかりと話し合え。その様子なら、この話をエリオットは断らんじゃろう」


 陛下の呆れたような言葉に、会場中から笑い声が聞こえてきた。

 そして、それが会議終了の言葉となった。



-後書き-


頭空っぽにして、適当に書いているので、自分でも良く分からない物語になっている気がする。


読者様の評価がどうなるか分からない怖さがありますが、

そんなに多くの方に読まれないだろうと思っているので、

このまま頭空っぽにして書いてみます( ͡° ͜ʖ ͡°)


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