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vsファタン

 1月。今日は入団テストの日だ。6月に目覚めて半月で最速174km/hにフォーク、スライダーと縦横の変化球を完璧までに鍛えた。決してこれで簡単には抑えれるとは思わない。でもやれることはやった。

「永谷君来たね」

そういったのは夜屋さんだった。

会場は病室が少し歩いたところにある野球場だった。

 地方遠征で開催するといっても恥は立たないぐらいにいい野球場だな。

 「なんや?60年前の高校生いうからどんなヨボヨボおっさんが来るかと思ったら、わっかい兄ちゃん(あんちゃん)やないかい」

 この関西弁喋ってるやつがファタンか。

なんでクマ耳はいてる奴が関西弁喋ってるんだ?気持ち悪い。

「おっさん言われたの気になったか?」

「いやそんなに夜屋さんに言われまくってるし」

「そか、ならよかった」

ファタンと軽口を叩いていると、夜屋さんが話し出した。

「永谷君がピッチャー、ファタン君がバッターとして実践形式で3打席勝負をしてもらう」

「にゃるほどな夜屋あれ使うんやな」

「そうだ。あと夜屋さんな」

あれ?何を使うんだ?

そんなことを考えていると内野、外野に人のようなホログラムが現れた。

「なんだ?これ」

「このホログラムはうちの内外野人のデータを使ってる、ここに飛んだらボールは取る取らないそれを自動的にやってくれる実践形式のシートバッティングでは最近よく使っている」

へー科学の技術ってすげー

「転がすなら二遊間がええであそこは鉄壁や、逆にファーストにはやめとけワイのポジションやしな」

「わかった参考にする」

「ま、関係のない話や」

「関係のない話?」

「なんやってワイがボールを前に飛ばせばホームランになるさかい、兄ちゃん(あんちゃん)は三振を狙うしかないな」

そう何食わぬ顔で言った。

__________________

___________

_____

「キャッチャー引き受けて貰ってありがとうございます。熊野さん」

「いえいえ永谷さんのおかげで昔野球をやってた時のことを思い出せて楽しいので」

どうやらキャッチャーのホログラムは投手と合わせる力などのコンピューターではできない部分があるため人間がやるのが一般的らしい

「サインは永谷さんがこれでやってください」

そう熊野さんは俺の左手首を指した。

「ピッチコムですよね、アメリカでは使われてるって聞いたんですが日本では導入されたんですね」

「いえまだ導入されてませんよ」

そうなんだ、なんとも頭が硬いな日本の野球界は。

「今回は永谷さんの試験なので私がサインとか決めたら試験にならないと夜屋さんが言ったので今回だけこれを使った感じです」

なるほどね。ストレートにスライダーフォークにチェンジアップ一通りはあるな。ここ押したら熊野さんに届くのか。試しにストレート押してみるか。

シュ

バッシ

「走ってますよ」

スコアボードを見ると160km/hと表示されている。

よし絶好調だ。

「ウォーミングアップは終わったか?」

ファタンがそう言った。

「いいですよ」

「じゃーいくで」

そういい右打席に立った。

続いて夜屋さんが熊野さんの後ろに立った。球審をやってくれるらしい

「プレイボール」

まずはインコースギリギリにストレートを投げる。

シュ

バッシ

ボール162km/h

これでいい次はアウトコースにスライダー

シュ

バッシ

よし決まった。150km/h

次はインローにストレートだ

シュ

カキーン

え?

俺が全力で投げたボールは無常にも観客に飛んでいった。

「2球は見たが遅いわ」

170kmだよ遅いわけ。

「おい夜屋この兄ちゃんに今の平均速度を教えてやれ」

「175km/hだ」

それは当たり前のことだった60年も立っているんだから。



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