模擬戦授業-②
前回の戦闘シーンより鬼畜マシマシに出来たと思います。
「お説教タイムの始まりだよ。」
両手を仰々しく広げて、底冷えするような低い声で告げて一歩踏み出した。
「ひぃ―――」
「い、嫌だぁぁ―――」
「来るなぁ―――」
べリアルが一歩踏み出しただけでこれから起こるであろう惨劇と蹂躙を容易に想像出来たのだろう。
半分近い生徒達は持っていた物をかなぐり捨ててアリーナの出口に向かい全力で走り出した。
「おや。逃げるのかね。」
べリアルの姿が一瞬歪む。
「あっ、ダメ―――」
何かしてくると感ずいたリアスは振り返って逃げだした生徒に呼びかけようとしたが、もうすでに手遅れだった。
「いけないねぇ。戦闘中に背中を見せちゃあ。」
先頭を走っていた青髪ボブヘアの女生徒の目の前に転移すると女生徒の下腹にノーモーションで右の拳がめり込み、体はくの字に曲がり1mほど打ち上げられてうつ伏せで地面に落下した。
「するなら、もう少し戦略的な撤退をしないとねぇ?」
うずくまる女生徒を見下ろしなが、愉快そうに呟いた。
「ぐぎぃあぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁッッッ―――」
青髪の女生徒は下腹を抱えて、白目を剥いて涙と涎を撒き散らしながら身体を激しく痙攣させながら、この世の者とは思えないような絶叫を上げた。
地面に血が混じった黄色い水溜まりが出来た。
「いつもの100分の1ぐらいのぐらいには、手加減したよ。まぁ。それでも、このまま放っておくと子どもが出来ない身体になるかもしれないねぇ。」
他の生徒達にわざと聞こえるように言い放った。
「い、いやぁぁぁぁぁぁ―――」
「あっ・・・あぁ・・・」
「くそぉ・・・ミオが一瞬で・・・」
「見え・・・なかった・・・」
生徒1人に一瞬で重症を負わせたべリアルに生徒達は戦慄し、今度は自分達が同じような結末を迎えるであろう恐怖で、男子生徒は足がすくみ、女子生徒はその場でしゃがみこんで、その様子を人生終わったと言わんばかりの絶望的な表情で眺めることしかできなかった。
「ミオッッ―――!!!」
他の生徒が一歩も動かない中、緑髪ショートヘアの女子生徒が1人のべリアルの前でうずくまっている生徒の名前を叫びながら走りだした。
そして、下腹を抱えてビクビクと痙攣している抱き上げて名前を呼ぶ。
「ミオ!ミオ!!ミオ!!!しっかりしてッ―――」
「・・・・・」
女子生徒に抱き抱えられたミオは白目を剥いて、痙攣しながら気絶していた。
「そんな・・・ミオ・・・どうしてッ―――!!」
緑髪の女生徒はべリアルを睨みつける。
「どうして!?いくら自分の主が馬鹿にされたからって、模擬戦でここまですることないでしょう。ミオは女の子なのよ!!こんなことして身体に一生消えない傷が残ったらどうするよ!!それほど強かったら手加減なんていく―――」
緑髪の女生徒の顔がべリアルの膝蹴りが直撃し、3mほど飛ばされて空中で一回転して仰向けに落下した。
「何を言うかと思えば・・・」
べリアルは蹴り飛ばした緑髪の女生徒のもとまで歩いていき髪を掴んで無理矢理起こす。
「うぅ―――あぁ―――」
緑髪の女生徒は鼻は折れて曲がり、歯も何本か抜けて、顔は痛々しく腫れて、顔中血塗れだった。
「聞いていてヘドが出そうだったからつい蹴り飛ばしてしまったよ。敵を前に何も持たずに現れて、連れて逃げるどころかあまつさえ、敵に説教を始めるとはね。模擬戦だからと甘い事を言っているような君ではこの学園を卒業したら将来待っているのは確実な死だよ。」
しゃがんで緑髪の女生徒に目線を合わせながらべリアルは言い聞かせるように説教する。
「君の行動は救助じゃぁない。無計画で無意味なただの自殺、死体を増やすだけの愚かな行為だよ。戦場で敵は待ってくれないし、誰も守ってくれない。その程度のことも考えられない低レベルな才能なら、もう辞めた方が良いと思うよ君ぃ。」
髪を掴んだまま持ち上げて、ミオ同様に下腹にノーモーションで拳を打ち込み地面に転がした。
「ぎぃああぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁッッ―――」
ミオ同様にこの世の者とは思えないほど絶叫した。
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「ちょ・・・流石にやり過ぎだよ!!」
アルティと一緒に初級魔術の練習をしていたリーシェはべリアルの模擬戦にしては過剰とも言える暴力に、もののけみたいに泣き叫ぶ生徒の姿を見て、止めに行こうとする。
「待ちなさいリーシェさん。模擬戦はこのまま続けさせます。」
メリッタ先生がリーシェを手を掴んで抑制する。
「でもメリッタ先生。流石にあれはやり過ぎだと思いますよ。」
「いえ、これで良いのです。」
リーシェに諭すように説明する。
「あの子達には辛いかも知れませんがこれも経験ですよ。まずは一度自尊心を完全にへし折って、自分がいかに小さな世界の中にいたかを自覚してもらいます。確実に心が折れるかもしれませんが、その問題に自分自身でどう立ち向かい、どう解決して、それを糧にどう成長できるかを試す場だと思うのですよ。逆に、この程度で駄目になる生徒はこの先の成長は見込めませんし、その程度の才能だったということです。それに、実戦では敵を前に重症で済むことはありません。まず間違いなく殺されるでしょう。この学園では即死でなければ上級回復魔法で治せますから、怪我を負うのも経験になるんですよ。」
「・・・・分かりました。」
リーシェとメリッタ先生やり取りを聞きながら、次々と
泣き叫びながら倒れていく生徒を見ていた不参加の四人の生徒は、参加しなくて本当に良かったと思うのと同時に、今後はリーシェに対して様付けして崇めた方が良いだろうかと本気で考えてしまったのだった。
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「金髪の君は先ほどリーシェにクラスの汚点だと言ったねぇ。茶髪の君は自己中だと言ったのを覚えているよ。」
偶然並んで逃げていた二人の生徒の間にべリアルが立ち、二人の肩にてを回した。
「ひぃぃぃぃ―――」
「ゆ、許すして・・・ください。」
恐怖で身体が動かない二人の男子生徒は助けを求めるような声を上げた。
「君達は、戦場で助けを求めれば誰かが助けてくれるとでも思っているのかね。」
べリアルは両手をゆっくりと胸元から撫でるように下ろしていく。
「汚点以下の存在くんと自己中以下の存在くん。」
ゆっくりと股間の下に両手を持っていく。
「ま、まって―――」
「た、たすけ―――」」
そのままズボンの上から玉を握り潰した。
「あぎぃっぃぃぃぃぃぃぃっぃいぃ―――」
「ああぁぁぁっぁあぁぁっっぁぁ―――」
二人の男子生徒が絶叫しながら、膝から崩れ落ちた。
「さて、残るは3人だけだねぇ。」
残った3人はリアスと取り巻きだった二人の女生徒で べリアルから逃げ惑うだけでなにもしなかった生徒とは違い、杖と魔導書を油断なく構えていた。
「うん。いいね。他の子とは大違いだねぇ。」
「彼の者を焼け、火球」
一人のピンク髪の女生徒は火球の詠唱を行い、火球を十五個作り出し、べリアルに撃ち込むも無視してこちらに向かって来る。
「彼の者を絡めとれ、棘拘束」
また一人の黒髪の女生徒は棘拘束を唱えるとべリアルの動きを封じる。
「ほう。これは。」
地面から生えて棘が身体に巻き付く拘束される
「今です!!リアスさま。」
黒髪の女生徒は後ろで待機していた、リアスに声をかけた
「炎の神よ、世界の理を超え、彼の者を焼きはらういたまへ、大爆裂」
リアスが詠唱を完成させると、空からべリアルに向かって一条の光が降り注ぎ半径10mほどの大爆発が起こした。
「どうせ、あの程度では倒れないわ。次の準備をしますわよ。」
「「了解。」」
3人はすぐさまべリアルから距離をとり、呪文の詠唱にはいる。
「彼の者を射抜け、風の矢」
「彼の者の凍てつかせろ、氷の矢」
「炎の神よ、世界の理を超え、彼の者を焼きはらいたまへ」
爆発が収まるとべリアルがやはり無傷で立っていた。
そのべリアルに、二人の唱えた風の矢と氷の矢が殺到した。
「もう少し楽しみたかったが、時間が余りないのでね。」
そう言うと二人並ぶ女生徒の前に一瞬で転移した。
「「なッ―――」」
「悪いが強制終了させて貰うよ。」
そのままノーモーションで二人の下腹に拳がめり込む。
「いぎぃいいぃぃいぃぃぃっぃぃ―――」
「あがぁぁっぁぁぁぁっぁぁっっ―――」
そのまま二人はうずくまり痙攣し始めた。
「そんな・・・」
後ろに後ずさる。
「さて、君で最後だ。」
「大爆―――」
言い終わる前に、リアスの下腹に拳がめり込んだ。
「ひがあぁあぁあぁぁぁああっぁぁぁぁ―――」
リアスは膝から崩れるように絶叫して倒れた。
ゴーン―――ゴーン―――
授業の終わりを告げる鐘が闘技場内に響いた。
「ふむ。ギリギリだったね。手加減したために時間が掛かってしまったようだ。」
辺りを見渡すと、制服に緑の腕章を着けた回復魔術科の生徒が、クラスメイトに回復魔術を掛けていた。
「後は、回復魔術科の生徒に任しておけば大丈夫だろう。」
そう呟くと、リーシェ達の居るベンチに向かって歩きだした。
「おかえり。随分派手にやったね。」
「そうかね?かなり手加減はしたはずだがね。」
「それでも、やり過ぎだよ。物凄い悲鳴あげてたじゃない。」
「リーシェさん、急ですがこの後べリアルを連れて学園長室に行って下さい。」
「え?学園長室ですか?」
呼び出されるような事はしていないはずなのだが、一体何の話をするんだろうか。と考えるリーシェであった。
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