科学魔法学
近代以前、魔法は魔法、科学は科学と分かれていた。
それが魔法を科学で解明しようとする人々が現れた。
近代と近世の差は、科学で物事を理解しようとするかどうか、という点である。
魔法を理解するために科学を利用し、科学を理解するために魔法を利用するという相互理解の深まりによって、世界はより複雑に、より深くへと進化するようになった。
この学問のことを、一般に科学魔法学と呼ぶ。
魔法がどうして行うことができるのか、については古くから語られるようになっていた。
魔術師が人類へとその存在を現した1400年ごろから、魔法という人類の理解を超越しているものをどう扱うかという問題があった。
初めにあったのは、神の力という考え方である。
人類の理解として、とりあえず神が特別な力を授けたということにしたのだ。
魔術師については、魔法物理学という名前で1181年初版発刊の書籍があるため、魔法にみられる諸法則をいかにして体系的に理解しようとしたか、ということがわかる。
神の御使いの一集団として魔術師を理解した人類は、教会で管理することとした。
教会管理のもとであっても、魔術師らはその知識を広げ続けていく。
しかし、科学がまだ目が出ていないため、魔術粒子のような基本的なことも知らなかったようだ。
ただし、5つの属性があり、それぞれが相互干渉しているということなどは分かっていた。
17世紀になり、神を知るために近代科学が生まれた。
これにより、最も近い神の御業、神の力の表れである魔法を解明しようとすることは自然な動きだろう。
近代科学はこうして誕生した。
そして19世紀になり、魔法を科学することを学問としてより深く学ぼうとする意志が現れた。
もっとも、これは戦争が相次ぐ世界で、いかにして勝利を収めるかという軍事的研究も含まれている。
後に、魔術の基本的な国際条約と呼ばれる、ラングマン条約によって戦争について一定規模の魔術を使用することが禁止された。
敵味方関係なく、大勢を殺傷するためである。
ただし、小規模であればそれを使用することができたがために、それを魔術で防ぐ、あるいは科学の力で防ぐということが行われるようになった。
量子力学の研究や元素の知識が増えるにしたがって、魔法がどのようにして行われているかという長年の夢が解明されつつある。
ノーベル賞についても魔術が使用されることがあり、それがために科学魔術、あるいは魔術科学と呼ばれる教科が大学に置かれることがままあった。
すっかりと定着した科学魔法学ということは、これらの総称ということができる。
魔術粒子が科学的に見つかり、4つの元素と1つの基礎元素に分かれているということが分かったのも、このためである。
魔術粒子の発見により、さらに理解が進み、量子力学的なふるまいをするということも分かってきた。
さらに言えば、科学であらわされる4つの力よりも先に、インフレーションが起こった宇宙においてその一部が相転移を行わず、魔術粒子となった。
すなわち、これはビッグバンやそれ以前の宇宙について理解するためには、魔術粒子の研究を行う必要があることを示唆している。
このように、これからも、魔法と科学という切っても切り離されない関係は続いていくことだろう。